997話 閑話 雄の三毛猫

 再び幸福と痴愚の女神を自称する女の姿が浮かぶ。

 多くの男たちは足を止めた。


『私に帰依する皆さま方。

お久しぶりですね。

本来はもう姿を見せないつもりでしたが、いくつか伝え忘れていることに気が付きました。

それでお前は神なのかとおっしゃる方もいるでしょう。

ですが私は痴愚を司るのです。

神の如き完璧さをお求めになるほうが野暮……というものでしょう』


 民衆は拍手喝采する。

 役人が慌てて民衆を追い散らしても無意味だった。

 散ったところで何処からでも見えるのだから。


 痴愚の女神は肩をすくめる。


『伝え忘れたことはなにか。

勿体ぶっても仕方ありません。

皆さんは、犬猫を同じ生き物と扱うとどう思いますか?

犬猫なら関係ないとお思いでしょう。

詳しい人であれば馬鹿げている、と思うはずです。

それが人なら?

つまり犬猫を同じとするような悪しき風潮が鼻についたからです。

この愚行は幸運を呼びません。

決して私の行いではない、と知らしめる必要があるのです』


 すこし間を置いてから女は身を乗り出した。

 豊満な肉体なので、揺れる胸と谷間に、男たちの目は釘付けになる。


『それは、最近になって持ち上がっている女性の地位向上について。

ラヴェンナとかいう異界では女性が多く公職に就いています。

それに触発されたのか……。

男女平等などと口走る己を賢いと思う愚者が鼻につく。

殿方たちはそう思われませんか?

女は引っ込んでいろ……と。

きっと殿方は内心で拍手喝采しているでしょう』


 各地の男たちで拍手したものは多かった。

 男社会だったところに、女性だからという理由で優遇を持ち込まれ、それに辟易している者は多かったのだ。


『社会進出を推奨など余計なお世話……と思っている女性の方々もいるでしょう。

痴愚の生き物である人間でも、若干の知性は必要になります。

知性は悪徳ですが、それを担うのは殿方。

悪徳を背負うからこそ……賢明とされる殿方は、武骨な姿になり、皮膚はざらざら……つまり年寄りじみてしまうのです。

殿方が女を愛するのは、美徳である愚かさの象徴だからこそ。

本質的な愚かさではありませんよ。

本当に賢い女は、殿方の好む愚かさを演じるのです。

多くの男は、女の愚かさを愛し、愚か故にすべてを許し、歓心を買うべく奔走するでしょう。

女はそれを知るが故に、可愛らしい愚かさを振りまくのです。

愚かなのに己を賢いと思う、小賢しい女がいることは事実。

彼女らは殿方を知性で屈服させようとします。

努力すればするほど、殿方の好感を得ることは叶いませんが』


 何時もは怒り心頭な聖職者たちが戸惑っている。

 教会はガチガチの男社会なのだ。

 女教皇など内心認めたくない者は多かったからだ。


『女である私に言わせれば、女とは愚かであることが正しい生き物なのです。

それをこれから懇切丁寧にお話ししましょう。

まず女は容姿の美しさを磨こうとします。

これがあるから女は男を制圧出来る。

男に対する最強の武器は容姿です。

衣装に凝り、化粧に熱を入れ、こまめに入浴する。

髪を梳き、香水にこだわるのは、容姿を磨くためです。

殿方からの歓心を欲しない女がそこまですると思いますか?

もし欲しくないというのであれば? それは周囲の殿方が自分に釣り合わないと思っているだけです。

未来に出会うであろう素敵な殿方のために容姿を磨いているだけのこと。

ですが、中身も必要だという方もいるでしょう?』


 痴愚の女神は、ややウンザリした様子で手をふった。


『中身など殿方にとってそこまで重要ではありません。

殿方は、女の性格が多少悪くても愛嬌あいきょうと思い込み、好ましいとすら思う。

殿方の好みによって知性は薄化粧程度に必要です。

化粧がどぎつくなれば殿方は離れていくでしょう。

殿方は、自分より賢い女を愛することはないのですから』


 観衆の男たちは、気まずそうな顔をする。

 認めるには抵抗がある主張だからだ。


『容姿など3日で飽きる。

中身が大事と嘯くのは、想像力の欠如に他なりません。

それは、女が彫像の如く動かないと思い込んでいる……と白状するようなものです。

容姿の美しさは、その場に応じた受け答えなど……。

魅力的に感じさせる技術も含まれているのですから』


 痴愚の女神は軽やかに笑いだす。

 下を向く聴衆まで現れる。


『だからと馬鹿にしてはいけません。

それは、人の持つ愚かさなのですから。

前回申し上げた、自惚れや忘却によるものです。

自分が望むほどの理想に届かない、そのような現実を直視しないための言い訳。

それを直視して生きるのは苦痛でしょう。

人は愚かさによって、自分の心を守り、幸福な生活を求めるのです。

中身が重要と叫ぶ女は、容姿に劣るから違う価値で埋め合わせようとしているだけ。

美しい女性は、中身より容姿を磨きますよ。

中身が大事とおっしゃる殿方もいるでしょう。

でもそれは建前に過ぎません。

年増で性格のいい女と若くて美しいが性格の悪い女。

手に入れられるなら、何方どちらを選びますか?

聞くまでもないでしょう。

下半身は正直ですから。

例外もいるでしょうけど……例外に過ぎません』


 痴愚の女神が、艶のある吐息をすると、男たちの視線は映像に戻る。

 痴愚の女神が楽しげに笑う。

 まるで男は単純だと言わんばかりだ。


『ここで例外を除くのはフェアではないという人もいるでしょう。

ですが三毛猫を考えるとき、雄を考慮しますか?

雌ばかりなのです。

それなら、雌だけの話は適切だと思いませんか?』


 三毛猫は多くても、雄を見た者は少ない。

 雄の三毛猫は『珍しいが重要ではない存在』の例えであった。


 知識人たちは詭弁きべんだと内心反発を覚える。


『では少々、雄の三毛猫について触れましょうか。

男に気に入られたくない偏屈な女がいるでしょう。

それは、ただ自分の美しさだけに固執する女かもしれない。

それらは、雄の三毛猫程度の存在です。

つまり、余程運が良くないとお目にかかれない。

関わらなければなんら害を及ぼさないでしょう。

無視して結構ですよ。

私は、無視し得ない多数について触れているのですから」


 痴愚の女神は再び笑いだす。

 笑う度に、露出の高い胸が揺れる。

 男たちの目は釘付けであった。


『もうすこし多いのは、愚かさが足りない結果、男に愛されない過去を持つ醜女。

容姿と愚かさの両方を欠くのですから……哀れとしか言いようがありません。

愛されなかった恨みと妬みをこじらせ、自らを檻に閉じ込めるのです。

そして自ら檻に閉じ籠もったことを、閉じ込められた……と怒り、他人の幸せを熱心に探しては吠え掛かるでしょう。

他人を傷つける程度の小賢しさは持っていますから。

それでも、自分が満たされることはありません。

なぜなら檻から出ようとせず、檻が世界に広がって、自分が世界の主になることを求めるのですから。

この獣は、餌を与えると、日に日に凶暴になる厄介な存在です』


 内心で強くうなずく男たちは多かった。

 実際被害に遭った者、噂だけを聞いて勝手に嫌悪している者。

 内実はさまざまであった。


『哀れで厄介な獣ですが、皆さんが無視すれば事足りる。

餌を与えなければ勝手に飢え死にします。

関わって話を聞くなど餌を与えてはいけませんよ。

このような女を皆さんは目にしましたか?

多くてもひとりかふたりでしょう。

これも雄の三毛猫程度です。

対処方法を心掛けるだけで十分でしょう』


 各地で拍手が巻き起こる。

 その大多数はモテない男であったが。

 何事にせよ、過剰に他人を攻撃する男女はモテないのである。


『女のことばかり話しましたので、男の話をしましょう。

男は働くことを運命づけられているために、知性という悪徳を要求される哀れな生き物です。

幸福の女神たる私は、そのような男に哀れみを覚えました。

故に、男たちを慰めるため、女を引き合わせたのです。

男は愚か故に美しい女を支配し、快楽と支配欲を満たしたと思い込んで幸福にひたる。

女は、そのような男の魂胆などお見通し。

支配されたフリをして男を制圧する生き物。

このように男女はまったく異なる生き物です。

それなのに、社会において同列に扱うなど、犬と猫を同じに扱うようなもの。

中途半端な愚かさで魔物ですら食わないでしょう。

すこしでも賢ければ……異なる生き物を、同列に扱わないのです』


 今度は、大きな拍手が各地で巻き起こる。

 男たちはそれなりに鬱憤うっぷんを溜めていたのだろう。

 言葉によって刺激されたので、その鬱憤うっぷんが目を覚ましたというべきか。


『男女の違いについては話しました。

次は愚かさについて補足しましょう。

私が、愚かこそ幸せだと連呼しました。

それは違う……と反論する偏屈者はいるでしょう。

私の司る痴愚とは、情念に突き動かされたものです。

では皆さんが信じる理性は如何いかほどか。

頭の隅に押し込められているのです。

それ以外はすべて、情念が支配する領域。

胸や胃に理性などないでしょう?

ましてや情欲に囚われた下半身の恥部などいうに及ばず』


 痴愚の女神は自分の股間を指さす。

 各地で笑いが巻き起こった。


『理性は多勢に無勢。

勝利するのは稀なのです。

それでも必至に、道徳や規範を守れと声をからして叫ぶでしょう。

ですが情念の濁流に押し流され、疲れ果て、最後は屈服してしまうのです。

時折立ち上がってもまた濁流に押し流される。

理性が勝つときは、情念の川が干上がっているときしかないのです。

理性的で情熱にあふれた人など、瑞々しい干物でしかありません。

つまり言葉の中にしか存在しないのです』


 これには、世の知識人や聖職者たちは憤慨する。

 また煽りに来たと感じたからだろう。


『世で智者ちしゃと呼ばれる人たちを皆さんは尊敬しているでしょう。

とんでもない!

愚かな大衆の皆々さまは、見世物小屋の動物を称賛しているに過ぎません。

智者ちしゃとは、物事の欠点を見抜く眼力はあるが、自分の欠点については盲目です。

もし本当の智者ちしゃがいたなら?

沈黙しているので、智者ちしゃと知られることはありません。

己の欠点を直そうとせず、ただ他人の欠点を矯正させるなど、傲慢ごうまんで愚かの極みなのですから。

多くの智者ちしゃは、傲慢ごうまんで愚か故に滑稽な存在です。

皆さんは、珍しい動物を見て拍手喝采するだけ。

内心は、面白い見世物だと娯楽にしているだけのことです。

自分たちより愚かなのに、自分は他人より優れている……と思う者など滑稽としか言いようがないのですから』


 各地で顔を真っ赤にする知識人が爆増した。

 それが知られることはなかったろうが。

 大衆は爆笑する。

 偉そうな人をボコボコにするのは楽しいからだ。


『そこで智者ちしゃなる娯楽動物は反論するでしょう。

智者ちしゃこそが、輝かしい事績を残すことが出来ると。

これまたとんでもない!

彼らは娯楽としてしか役にたたないのです。

よろしいですか?

輝かしい事績を残した人間とは、私に深く帰依した者たち。

女衒ぜげん、盗賊、人殺し、詐欺師、田夫野人、居候、借金まみれ、間男……。

簡単に言えば人間の屑共であります。

このような屑共は、功成り名を遂げると、過去を忘却して美談で飾る。

これも、幸福と痴愚の女神たる私の為すところであります。

もし子供を偉人にしたければ、知恵を習得することより、人間の屑を極めよ……と教えるべきでしょう。

そのほうが確率は高いと思いますよ。

伸るか反るかの博打ですが……皆さん博打はお好きでしょう?』


 各地で爆笑が巻き起こる。

 反発して怒る人間はごく少数であった。

 偉そうにしている連中への誹謗ひぼう中傷は民衆の大好物なのだ。

 自分たちとは違う生き物の話として捉えているだけであった。


『折角ですから、世の中で立派とされる人たちについても、その真実を解き明かして御覧に入れましょう。

まず王侯貴族。

彼らは私の愛し子であります。

もし額面通りに彼らが義務を果たすとしましょう。

私益を無視して公益のみに尽くす。

発布した法には、寸毫違わずことも許さず、役人たちの公正さを、その身に背負う。

自己の行いは大きな影響を持つので、わずかでも正道から外れた行いをすれば、その地位によって、多くの民に害悪を撒き散らすでしょう。

ところが権力の地位とは、権力に比例して、あらゆる快楽、放縦、贅沢に取り巻かれています。

知らずとも己の義務に反さぬよう、ひたすら己を律し、細心の注意で警戒しなければいけません』


 大衆は憤慨した顔でうなずく。

 放送を見ている王侯貴族は、露骨に警戒した顔になる。


『ここまではよろしいですね。

異論を挟む人はいないでしょう。

普通であればとても耐えきれる代物ではありません。

そこで私の出番です。

王侯貴族たちは私に帰依しているので、かような心配事は神にお任せしてしまう。

遊蕩惰弱な生活にひたり、心の平穏を脅かす言葉は遠ざけ、耳に心地よい言葉しか聞こうとしません。

それでいて自分たちは義務を果たしている立派な王侯貴族だと思い込む。

ですが、民心を離反させぬよう、時折民衆に阿るのです』


 拍手は起こらなかった。

 内心では拍手喝采の嵐であったが。

 下手に拍手すれば捕まって拷問されかねないからだ。


『酷い話だとお思いですか?

民衆は王侯貴族の愚かさなど知り尽くしている。

だから民衆は王侯貴族に騙されたフリをするのです。

王侯貴族に求めるのは、普段は清廉潔白を演じること。

でも自分は例外として便宜を図ってくれると期待している。

それもバレないように。

便宜を図ってくれない人は、血が通っていないだの……融通が利かないなどボロクソです。

貪婪どんらんで無能な統治者より悪し様に罵られるでしょう。

この世は舞台と言いますが、まさにその通り。

統治者は名演技をして、民衆は拍手喝采を送る。

民衆は目の肥えた観客なので、下手な演技が大嫌いなのです。

これで世の中成り立っているのですから、私がとれだけ人の世に必要かお分かりいただけるでしょう?

人々が上質な演劇を見るかのように騙されること。

これこそが真の幸せなのです』


 斜に構えた王侯貴族は内心拍手喝采する。

 民衆とは、公平公正を求めながら、自分にだけ甘いことを期待している……と知り尽くしているからだ。


『王侯貴族は、騙される幸福を民にもたらしていますが、彼らより上手の詐欺師たちは存在するのです。

それは教会。

表立って私を信仰していません。

実は私を主たる女神として信仰しているのです。

教皇や枢機卿などの面々は、面倒なことは神に任せて、豪勢なことや楽しいことがあれば、ご自分のものとされる。

司祭たちも、面倒な信仰は玉でも渡すかのように民衆に丸投げして、自分は無関係とばかりに遊興に耽るのです。

民衆は、聖職者が仰々しい儀式を執り行ったり、意味の分からない説教をして聖職者を演じることにしか関心がありません。

私のお陰で、聖職者たちは人間の中でもっとも怠惰で煩いのない生活を送っているのです。

誤解しないでいただきたいのですが、私の信徒を貶すつもりはありません。

私が言った……騙されることこそ幸いである……を忠実に実践しているだけなのですから』


 怒りのあまり卒倒する聖職者は、前より多くなる。

 その中には幸運な者もいた。

 憤死してしまい、その後の言葉を聞かずに済んだ者だ。


『なにやら、聖職者の方々が怒り心頭なようですね。

でも開祖サムエルの教えを題材に、聖職者を演じているだけでしょう?

開祖サムエルが教え諭そうとしたのは温和と忍耐、現世蔑視です。

ご自身を無一文とし、履き物や頭陀袋を持たぬばかりか下着まで脱いで、伝道の道を歩みました。

身に帯びるのは1振りの剣ですが、盗賊が振るう剣ではなく精神の剣。

心の奥底まで貫き通し、あらゆる情念を断ち切って信仰のみが残る剣なのです。

聖職者たちに、この教えを知らぬと言わせません。

現実はどう演じていますか?

剣とは、自分に従わぬものを脅すためのものです。

頭陀袋は、十分な食糧のこと。

服装は豪奢で王侯貴族の如き有様。

聖職者による開祖サムエルの解釈は、信徒たちを武装させ、従わぬ者を討ち滅ぼす。

宿を出るには空腹であってはならぬと、あらゆる袋に金貨を詰め込む。

まさに騙すことで、金を信徒から巻き上げて尊敬を欲する。

これを演技と言わずしてなんと言いますか?

違うと怒るのであれば私にではなく、教会内に満ち満ちた私の信徒に対してでしょう』


 憤死した幸運な聖職者がわずかに増える。

 怒り狂った者はもっと多かったが。


『そもそも開祖サムエルは、私の分派として痴愚を布教したのです。

自分たちの知恵に信を置かず、全身全霊で信仰に身を捧げよと。

知恵が幸福の毒物であるかのように、神が知恵の実を禁じたのも、毒物から避けようとする慈悲の心に他なりません。

だからこそ、神は愚者をゆるします。

だからこそ、神は智者ちしゃゆるしません。

それゆえに、罪を犯した者は、己の痴愚を口にすることでゆるされるのです。

懺悔すれば罪はゆるされる。

若干の手数料お布施は必要ですけどね。

なんて痴愚の極みでありましょう。

もし知恵があるなら、罪を犯せば、罪は如何なることをしても消えない……と理解するはずです。

贖罪しょくざいは罪をあがなうのではない。

ただの埋め合わせに過ぎないと。

ところが聖職者の方々は、寄進をすれば罪はゆるされると平気で嘯く。

熱心な痴愚布教活動の成果は明白です。

悪事を働いても懺悔すればゆるされると信じ込むのですから。

簡単に消える悪事なら気軽に行える……というものです。

かくしてこの世界に悪は満ちる。

これが教会の功績です。

おっと……失礼。

つい我が敬虔なる信徒の邪魔をしてしまいました。

でも聖職者たる皆さまは、私をゆるしてくださるでしょう。

私は痴愚故に、真実の暴露という罪を犯してしまったのです。

どうか主よ、哀れな子羊をおゆるしください』


 痴愚の女神が巫山戯た感じで頭を下げる。

 憤死者がさらに増えることになる。

 幸運ではない。

 もう終わりなのに耐えきれなかったのだ。

 教会をコケにされることに対して聖職者は耐性がない。

 高齢で健康の思わしくない聖職者が多く憤死することとなった。

 非公式な殉死列伝に12名が加わったのだ。


『最後に別れの挨拶を。

愚かが故に賢い皆さま、これからも痴愚の道を究めんことに幸あれ』


 王侯貴族をこき下ろし、教会の存在意義を正面から否定したこの放送は、大きな問題を巻き起こすことになったのである。

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