858話 幸運の女神

 ゼウクシスは暫く考えて、顔をあげた。


「そのような理解不可能な相手にたいして……。

どのように対応すべきなのでしょうか?」


 普通の社会で優秀なだけに……。

 その手法を捨てきれないか。


 ムリもないな。

 クレシダ相手に冷静に対処出来るのは、イレギュラーな転生した連中しかいない。

 当然俺もそのなかに入っている。

 だからこそ現実的な話でないと、ゼウクシスは納得しない。


「本来相手を知ることは正しい。

ただしそれは同じ枠内であることが、条件となります。

あまりに異質な相手であれば……逆効果ですよ」


 ゼウクシスはなおも、首をひねっている。


「クレシダさまは枠外であると……」


 言葉の弱さから認めているのは明白だ。

 だが踏ん切りが付かない。

 理性を第一として、それで成功してきたのだ。

 そう簡単に、飛躍など出来ない。


「世界の破滅が願望なのですよ?

ただの心中ではありません。

利益という人類共通の価値観すら通じないのですからね。

ではどうすべきか。

出来ることを積み重ねるべきでしょうね」


 これで通じるだろう。

 ゼウクシスは納得した顔で苦笑する。


「つまり楽をしようとするな……。

そうおっしゃるわけですか」


「ええ。

それだけだと迷うでしょう。

だからふたつほどアドバイスします」


 ゼウクシスの顔が真剣になる。


「是非教えてください」


「まずひとつ。

奴隷階級に注意すること。

今回の種籾法などで救済される対象は、あくまで平民階級です。

これでさえ上流階級にとって、耐えがたい問題でしょう。

奴隷階級は置いてけぼりですよね。

だからこそ絶望するわけです」


 普通なら、奴隷の一斉蜂起なんて有り得ない。

 連鎖的に発生する可能性があるだけだ。


 だが実際は、一斉蜂起寸前までいった。

 クレシダの手札として、いつでも場にだせるようにしてあるだけだ。


「蜂起する可能性があると……。

つい忘れがちになりますね」


「私なら蜂起させますね。

平民救済のツケを、奴隷階級に払わせるとでも言いますか……。

魔物が襲ってきても守ってくれない。

確実に見殺しにされる。

ここで蜂起すればどうか。

死ぬにしても、主人への恨みを晴らせる。

上手くいけば、自分たちの国を作れるかもしれない」


 ゼウクシスは大きなため息をつく。


「奴隷を守るために騎士は戦わないでしょう。

平民を守ることすら、騎士道には含まれていませんから。

弱い者を守る騎士道の対象は、身分の高いご婦人や子息ですからね……。

それでも守る必要は自覚しています。

この前の内乱の結果、平民が減って……。

食糧に困窮したわけですからね。

奴隷もその労働力だ……とまで考えるのは難しい。

説得力はあります」


「人口が減ったことで、奴隷の値段も上がり……。

労働はより過酷になりました。

本来なら高いからこそ大事にすべきですが、その余裕がない。

心のどこかで、奴隷は幾らでも手に入る。

今は一時的に高いだけだ……。

と思っているのでしょう」


「残念ながら……。

しかもアラン王国が崩壊して難民が増えました。

難民を騙して奴隷にする不届き者はあとを絶ちません。

なまじ需要が高いだけに、取り締まりには平民ですら非協力的です。

自分たちがそうなる……とまでは考えないのでしょう。

アルカディア難民の悪行で、難民への悪感情が高まっていることもありますが……」


 それを知っているからクレシダも受け入れたのだろう。

 未来への毒として。

 そして効果は着実に現れているわけだ。


「このような状況で、なにもしなければ死が待っている。

行動すれば恨みは晴らせる。

確率は低いが生き延びられるかもしれない。

そうささやかれたら?

これで拒否しますかね」


 ゼウクシスは、力強くうなずいた。

 危険性を、改めて理解してくれたか。

 希望を持たせるか、徹底的に分断して連鎖しないようにするか……。

 やりやすいほうでいいだろう。

 他国なのでそこまで指示出来ない。

 そもそも俺が具体的なことを言えば……。

 たとえ示唆であっても、その選択肢がとれなくなる。

 反発されるからな。


 まさに『なにを言ったかより、誰が言ったか』だ。


 ゼウクシスはその意味を理解したようだ。

 やはり優秀だな。


「難しい問題ですが……。

やってみます。

国内が崩壊しては、話になりませんから。

ただ……。

仮に蜂起しても未来はないと思います。

そこまで愚かなのでしょうか?」


 貴族階級は平民以下を、無意識に見下している。

 平民はその日暮らしで享楽的。

 目先の利益に踊らされる。

 ましてや奴隷はそれにすら及ばない。

 そう考えているだろう。


 平民を評した貴族の言葉が伝わっている。


『この世は不確実性に満ちている。

そのなかで、もっとも不確かなのは平民の意志だ。

理性などない。

風見鶏のように、ただ感情に流されるだろう。

よって民は由らしむべし,知らしむべからず……とすべきである』


 使徒から持ち込まれた言葉だ。

 何代目かは忘れたが……。


 教えられた当初は、違和感しかなかった。

 記憶が戻ってから、違和感の正体に気が付いたはずだ。

 はずなのは……。

 貴族の基本統治方針として知られている、この言葉を早々に放棄したからだ。

 理由が思い出せない。

 深く考えた事柄でないと、こっちの記憶として定着してくれないらしい。


 ただまあ……。

 あの言葉は、法の意味を教えても民衆は理解出来ない……と考えたのだろう。

 たしかに法を守らせるより、趣旨を理解させるほうが困難だ。


 この前提で育ったから、ゼウクシスの疑問も常識的と言えるだろう。

 だが貴族すべてが賢いわけではない。

 結局は生きている環境次第だと思う。


「ガヴラス卿の疑問は理解出来ます。

たしかに奴隷階級にとって未来は、考慮するものではありませんよ。

過去と今がすべてです。

言っておきますが……。

知性が劣るのではありません。

知性を伸ばせる環境にないため、劣って見えるだけです。

そして仮に蜂起したときですが……。

軍事的な天才は、突如として現れるものです。

思わぬ反撃を受ける可能性がありますね」


 ゼウクシスは首を振りかけて、動きが止まる。


「否定したいところですが……。

実例がありました。

ラヴェンナと戦っていたときです。

に、ペルサキスさまが釘付けにされました。

私はペルサキスさまに及びませんが、普通の将軍になら負けません。

そのような私ですら……。

に勝てる気すらしませんでした。

ペルサキスさまと質は違うが、まごうことなき天才だと。

それだけの天才的な指揮官が埋もれていたのは驚きです。

誰がどう見いだして起用したのやら……。

それが奴隷にも現れるかもしれないと」


 ゼウクシスは意味ありげに笑った。

 露骨に無視すると面倒だな。

 適当に、相手をしようか。


「でないと断言は出来ない。

それだけですよ。

それにしてもですか。

ペルサキス卿すら釘付けとは驚きですね」


 ゼウクシスの笑みが深くなる。

 ヤンの存在が、可能性のひとつを示しているからな。

 あの軍事的才能は、天性のものだろう。

 だからこそ……。

 そのようなことは起こりえる。

 そう思ったほうがいい。


 思わないとき、出現しなければいいが……。

 仮に出現したら?

 傷口は広がるばかりだ。


「心底驚きましたよ。

ピンコ・パリーノ取るに足らない男と名乗っていましたけど……。

あのペルサキスさまが絶賛していました。

ペルサキスさまが、他人を絶賛するのははじめてです。

ああ……。

ラヴェンナ卿にたいしては苦手意識だけです。

ただただ苦手だ……とぼやいていました。

ところでラヴェンナ卿。

ピンコ・パリーノ取るに足らない男のことは、ご存じないでしょうか?」


 まあその推測は合っているよ。

 公の場で、決して認めないが。


「ええ。

知りませんよ。

世の中広いですね。

さて……話を戻しましょう。

もうひとつは、ビュトス商会のライ麦に注意を」


 ゼウクシスは眉をひそめる。


「それはこちらも注意していました。

半魔と食事の関係性は、ラヴェンナ卿から警告されていましたから。

ライ麦は旧ドゥーカス領で収穫しています。

細工をされずに、こちらに運び込まれましたよ。

それが危険であると?」


 全部に仕込むなら、その警戒方法で正しい。

 だが……その必要はない。

 クレシダの攻撃は、人の理性を狙い撃ちするのだ。


「ライ麦すべてに仕込む必要はありません。

一部だけでも半魔が発生すれば、大パニック必至ですよ。

ちなみにビュトス商会とクレシダ嬢の関係は知っていますね」


 ゼウクシスは嘆息する。


「はい。

そのビュトス商会は、旧リカイオス派と関係を深めています。

これで排除が難しくなってしまいました」


 それはそうだろう。

 だからとなにもしないのは下策だ。


「もし騒動があったら……。

強引にでも排除すべきでしょうね。

口実を捏造ねつぞうしても構いません。

常識に囚われて手緩てぬるい対応に終始すれば、致命傷にまで傷口は広がりますよ」


 これはごく一部にしか相談出来ない話だからな。

 具体的に指示しても構わないだろう。

 奴隷に関しては曖昧な表現にとどめた。

 つまり公的な場での話になる。


 こちらに関しては直接的な指示だ。

 ゼウクシスなら違いを理解出来るだろう。

 

 ゼウクシスの表情が厳しくなった。

 どうやら通じたようだ。


「たしかに……。

旧リカイオス派は事件の隠蔽いんぺいに走るでしょうね」


 そこまでわかっているなら、もう躊躇ためらわないだろう。

 ただ一応念押ししておくか。


「排除するベストタイミングは逃しました。

次の機会が恐らく最後ですよ」


 クレシダにもタイムリミットは存在する。

 だから再度挑戦する機会はない。


 ゼウクシスの表情が厳しくなった。


「我々がベストタイミングを逃したと?」


 この件に関して、アントニスやゼウクシスを責めるつもりはない。

 常識の延長線上で、クーデターを決行したろうから。

 相手が普通の政敵なら、それでよかったのだ。

 時間を掛けて切り崩せるからな。

 国力をこれ以上落としたくない気持ちもあったろう。


 ディミトゥラ王女とてこの時点で口出しは難しいだろう。


「最善はクーデターで、リカイオス卿を自死に追い込んだとき。

粛正とまでいかなくても……。

相互不信の種を蒔いて、旧リカイオス派を疑心暗鬼に追い込めばいいのです。

そうすればビュトス商会とて、簡単に根を張れませんでした。

今は根を深く張ってしまったでしょう。

乱暴にでもなんとかしなくてはいけないと思いますね。

国家にとって片腕を失うほどの犠牲がでるにしてもです」


 ゼウクシスは、苦い顔で額に手を当てる。


「耳の痛い話ですが……。

おっしゃる通りです」


 出しゃばりすぎだとは思うが……。

 育ちのいい人は、どうしても両極端になるからな。

 ここで念押ししておくか。


「勝利する前に、勝利をしゃぶり尽くそうとする人たちがいます。

恐らくガヴラス卿は軽蔑していると思いますが……。

でもガヴラス卿に足りないのはそれです。

勝利は目的を達成するための手段にすぎないのですから。

勝利するために全力を尽くすのは正しい。

頭では理解していると思いますが……。

勝利してからも大事なのです。

そして悪行をなすなら一度だけ。

それも短期間に済ませること。

ズルズルと長引けば、恐怖が伝染して思わぬ逆襲を食らいますよ」


 ゼウクシスは真面目腐った顔で一礼する。


「面目ない限りですよ……。

ご忠告感謝します。

有り難い反面、どうも落ち着きませんね。

私に忠告をしてくれる人はいませんでしたから」


 ゼウクシスに忠告する人はいないのだろうな。

 同年代から頼りにされることはあれ……。

 今までは頼る必要などなかったのだ。

 年長者も、まなじゼウクシスが優秀なためそれも難しい。

 確実にゼウクシスより能力は劣るだろう。


 だが……内心で欲していたのだろうな。

 そこで問題となるのは、半端な相手では聞き入れないプライドの高さだ。

 そのプライドは、能力を高める動機とも直結する。

 優秀なのも困りものだ。


 俺は、虚仮威し込みの権威があるからな。

 だから俺からの忠告には感謝したのだろう。


 俺は違う。

 必要なら子供にだって、教えを請う。


 だからこそ、巡礼でシルヴァーナと知りあっても追い払わなかった。

 学ぶべきものはあると考えたからな。

 実際そうだった。

 仮になかったとしても、決断を後悔などしない。

 また馴れ馴れしいヤツが寄ってきても、露骨に敬遠しないだろう。

 選別することで、視野狭窄きょうさくに陥るデメリットが大きすぎるのだ。


 この考えは異常なのだろうが……。

 性分なので仕方がない。


 ゼウクシスを傲慢ごうまんだと非難するつもりはない。

 条件つきであれ……。

 忠告を受け入れるのは立派だろう。

 能力とプライドの双方が高い人には、希有な能力だと思っている。

 話を聞いたふりで、結局自分を押し通す人の多いことよ。


「やはり私が見込んだ通りの人です。

このような指摘をされて反発する人ばかりですからね。

あとはこれを、上手く生かしてください。

ガヴラス卿は、まだまだ伸びると思いますよ。

ペルサキス卿に、この手の謙虚さは期待出来ませんから」


 ゼウクシスは笑って頭をふる。


「返す言葉もありません。

それでいてペルサキスさまを評価されている。

ラヴェンナ卿ほど、他者に完璧を求めない人はいませんね。

恐ろしいほど有能なのに驚きです。

だからこそ多くの異才が集まるのでしょう」


 そもそも完璧を求める神経が、俺には理解出来ない。

 自分の不完全さを、他人に補ってもらいたいだけだろう。

 それも、自分が悪くない体でだ。


「当然ですよ。

私だって完璧とはほど遠いのです。

それなのに他者に完璧を求めて、どうするのですか。

そもそも完璧な人なら、他者に求めずとも完璧に物事を処理出来るでしょう。

求めるのは不完全だからこそ……ではありませんか?

完璧さと実際の能力が乖離かいりする人ほど、強く他人に完璧を求めると思いますね」


 ゼウクシスは苦笑して頭をかいた。


「そこまで断言出来る人はいないでしょう。

私はつい求めてしまいますね。

詮無きことだとは知っているのですが……」


「欠点とはその人の個性に直結します。

優柔不断は優しさに。

冷たさは厳しさ……。

雑さはおおらかさと。

あげればキリがありません。

このように長所と欠点は、裏表の関係だと思いませんか?」


「そう考えるほど、ラヴェンナ卿には余裕があるわけですか。

普通であれば欠点に、腹を立てるか妥協するか……ですよね」


 余裕だと考えるわけだ。


 実際は違う。

 俺の態度は、ラヴェンナの社会に現れてしまう。

 食わず嫌いをしないようにしたいだけだ。

 だからと人を、食い物にする考えまで認めるつもりはない。

 それは毒性が強すぎて、体内に入れては病んでしまう。


「余裕より、将来の発展に関わる話です。

個性のぶつかり合いと競争によって、成長が促進されますからね。

無個性の集団では、競争すらおこりません。

完全な球体は無個性でしょう。

その摩擦を嫌うのは、仕方がありませんけどね。

作物でもそうですが……。

同じ性質ばかりでは、ひとつの病気が流行れば全滅です」


「ラヴェンナ卿のお言葉を、よく考えてみます。

もうひとつだけ、個人的にお伺いしても?」


「なんですか?」


「なぜここまで成功されたのですか?

大貴族の出身とはいえ三男です。

それが未開の地の開発を志願して、誰も考えたことのない社会を作りだした。

それだけでも驚きですが、世界でも確固たる権威を築いておられる。

当然成功したぶん嫌われているでしょうが……。

それを差し引いても成功しているでしょう」


 そこが気になるのか。

 まあ当然なのだろう。

 皆が不思議がるからな。


「結論から言いましょう。

運がよかったのです」


 ゼウクシスの目が丸くなる。


「それだけですか?」


「ええ。

私が嫡男や次男では、自由にものを考える時間はありませんでした。

そして家庭教師も、私の自由な発想を妨げるどころか、それに付き合ってくれましたよ。

冷や飯を食っているが、優秀な部下も埋もれていた。

例をあげればキリがありません」


 これは本心だ。

 本当にあげれば、キリがない。

 シルヴァーナとの出会いも、最初は疫病神だったが、今となっては幸運だろう。

 いい人材を引っ張ってきてくれたしな。


「それはそうなのでしょうが……。

ご自身の資質はどうなのですか?」


 ゼウクシスが期待したのは、俺がどう考えて成功に導いたか……だろうな。

 これだけでは納得しないだろうが、本当にこれだけで終わる話だ。


「些末なことです。

ただひとつ、私の資質で言えるとすれば……。

心がけている言葉が正しかった……でしょうか」


「それは?」


「幸運の女神は、落ち着きがありません。

ある人を捕まえると、その場で一緒に踊りだします。

否応なしにね」


 ゼウクシスは苦笑して首をふった。


「突然たとえ話ですか……。

続きを聞くしかないのでしょうね」


「結構。

その踊りは楽しく、自分の気持ちも高揚します。

ただ幸運の女神は細身ですが、体重はとても重い。

つられて踊っていると、足場が崩壊してしまいます。

だから足場を固めながら踊る。

それだけですよ」


「幸運の女神と踊っていたら、そのまま転落ですか。

そのとき、女神は見捨てるのでしょう?」


「当然です。

幸運の女神は、楽しいことが好きなのですから。

足場が崩れそうになると、別の相手を探しに飛び去りますよ。

後ろ向きな人に、幸運が舞い降りることはありますか?」


 陰気に見えても、情熱を持って努力している人なら舞い込むことはある。

 だがなにもしない、怠惰な人間の手を取ることはない。

 稀に女神の気まぐれでありはするが……。

 それを、凡例としてあげるつもりはない。


「あまり聞きませんね。

せいせい賭博で一山当てる位でしょうか」


「賭け事は、一応前向きですから。

その前にあるものが幻だとしてもね。

幸運の女神は気まぐれです。

面白そうであれば試しに手をとることは有り得ますよ」


 ゼウクシスは大きなため息をつく。


「まるでリカイオス卿のことをおっしゃっているかのようです」


「幸運によって成功して、その結果破滅する人に共通するだけのことです。

踊り方次第では、足場を固めることが出来ます。

女神の求めるままに踊ると……崩壊しますけどね」


「ラヴェンナ卿の能力でなく、幸運の女神について話されたのは、なにか意味があるのですか?」


 当然だろう。

 俺の成功例と、そのときの判断を聞いても役に立たない。


「ええ。

もし成功したいなら、自分に出来る踊り方でないと長続きしませんよ。

私のやり方は、私にしか出来ない。

だからガヴラス卿が成功を望むなら、少し参考にする程度で、自分のやり方で目指すべきです。

でも私の成功例は強烈すぎて、参考にするのは難しいでしょう?

しかも辺境で、一般社会の常識が通じないところでの成功例ですよ。

だから抽象的な話にとどめたのです」

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