729話 閑話 同じ空

 ヤン・ロンデックスは山中で、地図とにらめっこしていた。

 それはヤンにしか読めない地図だ。

 町と道路は辛うじてわかるが、他の情報も絵で書き込まれている。

 字はまだ書けないので、独特の絵で表現していた。

 ゾエから教えてもらっているが……まだまだである。


 フォブス・ペルサキスとの戦いは、勝敗で表現しがたいものだ。

 以前ほど襲えなくなっており、諦めて撤収することもある。

 この部分だけを見れば、ヤンが劣勢。


 フォブスをリカイオス軍の本体から引き剝がす。

 アルフレードが望んだのもそれだ。

 今のところ完璧に遂行できていた。

 この部分だけなら、ヤンが勝っている。


 ヤンとしては両立させる気でいたので、内心では五分五分か……やや負けていると思っていた。

 そろそろ、鼻を明かしてやりたい。

 ヤンは熱心に地図とにらめっこをして、次の手を熟考していた。


 そこに、エミール・デレッダがやって来る。


「ヤン。

次の輸送がわかったぞ。

ただ……いやな予感がするんだよ」


 ヤンは意外そうな顔をする。


「へぇ。

エミールが予感なんて珍しいじゃないか」


 エミールは堅実な計算が身上なのだ。

 予感という言葉を聞いたのは、長い付き合いでもはじめてだった。

 エミールは苦笑して、腰を下ろす。


「否定はしないが……。

とにかく話を聞いてくれ」


 ヤンはニヤリと笑ってうなずく。


「おうよ。

そろそろ、ペの兄ちゃんが仕掛けてくると思っていたさ」


 これは、予想ではなく願望だ。

 大きく仕掛けてきた時こそ、つけいる隙が出来る。

 現状の手堅い方法でこられては、襲撃も難しいのだ。

 なにせ人気のあるフォブスなので、民衆の協力もアテに出来ない。


「まず輸送だが……。

過去最大級だ。

馬車200台にもなる」


 ヤンは目を丸くした。


「おいおい。

そんなに集めて、皆の暮らしは大丈夫なのか?

ただでさえキツい状態だったろう?」


 エミールは、渋い顔で腕組みをする。


「民衆を気にかける余裕はないようだ。

飢え死にする人も出るほどだな。

それで……以前、ラヴェンナに駐在していたペイディアス・カラヤンを知っているか?」


 ヤンは鼻をほじろうとしたが、慌てて耳に指を突っ込む。


「知らねえなぁ」


 エミールはわずかに、眉をひそめた。


「噂にすぎないが……。

大規模な徴発に反対して、牢屋ろうやにぶち込まれたらしい」


 ヤンは憤慨した顔になる。

 鼻息も荒い。

 反対しただけで、牢屋ろうやにぶち込む暴挙に憤慨したのだ。


「ひでえ話だなぁ。

ペの兄ちゃんも反対できなかったか」


 ヤンは統治の仕組みを知らない。

 フォブスに反対する権限がないこと。

 それに気がつかないのだ。


 アルフレード式に馴染なじんで、それが常識になっている。

 そもそも誰からの意見でも、気軽に聞いてくれるアルフレードが異常なのだ。

 必ず聞き入れるとは限らないが、却下するときは理由を説明してくれる。


 エミールはそれなりに知識があるので、フォブスに権限がないことは察している。

 それを説明しても、ヤンは理解できないこともだ。


「そこまではわからん。

それで輸送を、ふたつのルートで行うらしい。

台数は半々だ。

引っかかったのはここだ。

こんな大規模輸送の情報が流れるのは……おかしいと思わないか?

自然に漏れたにしては、情報が多すぎる」

 

 ヤンの目が鋭くなった。


「ちょっと匂うな。

隠すはずだろう? これじゃあ狙ってくれというようなモンだぜ」


「だから罠の可能性が高いと見ている」


 ヤンはボリボリと頭をかいて、ため息をつく。


「ふーむ。

ちょっと考えさせてくれよ。

騙し合いにしても、周りに迷惑かけすぎだよなぁ。

こんなときラヴェンナさまだったら、答えをくれるんだけどなぁ」


 エミールは、思わず苦笑する。

 ヤンは誰とでも仲良くなるが、どこかで一線を引く。

 今まで騙されることが多かったからだ。

 そんなヤンは、アルフレードに対しては線を引かずに接している。

 むしろ全面的に信頼しているようだ。


 当初不思議に思ったが、ある時に気がつく。

 父親に甘える息子のようだと。

 

 ヤンは両親から毛嫌いされて育っていた。

 だからこそ愛情に飢えている。


 年齢的にはまるで逆なのだが、不思議と違和感はない。

 自分を認めてくれて頑張れば褒めてくれる。

 普通なら主君と家臣の関係なのだが……。

 距離感が違う。


 なんとも不思議な主君だった。


 エミールにとって、アルフレードはとても話のわかる貴族という認識。

 主君としては最良だが、一線を引いていた。

 何もかも見透かしているようで、怖さを感じていたからだ。

 穏やかに笑っている時が……一番怖いと思っている。

 腹の中で、なにを考えているか皆目見当がつかない。

 要するに落ち着かないのだ。


 アルフレードを嫌う人たちは、腹黒や陰険などと評する。

 エミールは、その気持ちをなんとなく理解できるのだ。


 だからといって……アルフレードが嫌いなのではない。

 エミール自身なんとも言いようがない人物だった。


 ヤンはアルフレードを、怖い人だと評している。

 それは本心だろう。


 怖いが、放っておけないところがあると言っていた。

 色々言っているが、要するに大好きなのだろう。


 それにしても随分なつかれたものだ。

 そんな思いが苦笑として滲み出たのである。


「いない人に頼っても仕方ないだろう。

どちらにせよだ。

ここで物資輸送を妨害できれば大金星。

しっかり頼むぞ」


 ヤンはニヤリと笑って、ドンと自分の胸を叩く。


「俺っちに任せておけよ」


                 ◆◇◆◇◆


 フォブス・ペルサキスとゼウクシス・ガヴラスは、難しい顔をしている。

 クリスティアス・リカイオスが指示した大規模徴発。

 これを聞いたフォブスは、とても不機嫌になったのだ。

 ゼウクシスはその心情が、手に取るようにわかる。

 基本的に、フォブスはロマンチストだ。

 建前を大事にする。


 民を飢え死にさせてまで、食糧を徴発するなど……愚策にしか思えなかったのだ。

 揚げ句、諫めたカラヤンを投獄したのだ。


 やり過ぎだと思った。

 苦言を呈しても……早く野盗の問題を解決しろの一点張り。


 こんなことをしては、民衆はフォブスに対しても協力を渋るだろう。

 ピンコ・パリーノ取るに足らない男との戦いに、大きなハンディを背負うことになる。

 今ですら、ようやく互角なのだ。


 フォブスにすれば、ピンコ・パリーノ取るに足らない男を討ち取れていない。

 しかも自分が拘束されている。


 今のところ、負け続きという認識なのだ。

 その認識が、フォブスの闘志に火をつける。

 そんな熱い戦いにくだらないチャチャが入った。

 実に不愉快極まりない。


 かくして……フォブスはクリスティアスに、匙を投げた。

 こんな時に、余計な邪魔をしてくれる。

 もう、勝手にしろと吐き捨てた。


 ゼウクシスは大きなため息をつく。

 フォブスはピンコ・パリーノ取るに足らない男に対して、恋愛だと思えるほど入れ込んでいる。

 夢中で戦っているときに……下策で邪魔をされると不機嫌になるのだ。


「その大規模徴発ですが……。

この計画は、故意に流している節が見受けられます」


 フォブスの目が鋭くなる。


「私の援護をするつもりなのか?

オッサンのやりそうな手だ。

ただの傭兵や野盗なら、欲に目がくらむだろうな。

大きな餌で誘い出して……討ち取れと言いたげだ。

そんな手が通用する相手じゃない。

私が捕まえられないのだぞ!

その程度のこともわからないのか!」


 フォブスのピンコ・パリーノ取るに足らない男に対する評価は、極めて高い。

 こと襲撃戦においては世界一、とさえ思っている。

 ゼウクシスは、肩をすくめた。


「この季節は、たまに、大雨が降ります。

とても無事に輸送できるとは思えませんね。

しかもそれだけの馬車が通った後なら大変です。

飼い葉の輸送までしないといけません」


 フォブスはフンと鼻を鳴らした。


「馬車に結構な数の兵士でも潜ませるつもりだろう。

渋滞したところを、好機と捉えたピンコ・パリーノ取るに足らない男が出てきたら逃がさず、乱戦に持ち込む。

そして私が到着して討ち取れか……。

そうなると討伐の功績はオッサンに帰する。

これは側近の入れ知恵だな」


 ゼウクシスも同感らしく苦笑してうなずく。


「でしょうね。

最近のリカイオス卿は勝利するかより、いかにして勝利をしゃぶり尽くすかを考えますから……。

馬車200台を満載にするほどの物資集めは、ムリがあります。

現に徴発が厳しすぎて……。

飢え死にする民は少ないですが存在しますから。

兵士を潜ませて、実態は半分くらいの量でしょうね。

それでも民にとっては、とても厳しい徴発ですけど」


 フォブスは皮肉な笑みを浮かべる。


「なるほどなぁ……」


 ゼウクシスが怪訝な顔になる。


「何かわかったのですか?」


 フォブスは笑って、髪をかき上げる。


「いやな。

あの魔王のオッサン評を思い出したのさ」


 ゼウクシスは一時期アルフレードと文通していた。

 そのときにゼウクシスが、アルフレードはクリスティアスをどう見ているかを質問したことがある。


「明確に口にはしていませんでしたけど……。

道標がある登頂は、すこぶる優秀。

秀才と言って間違いないでしたね」


「そう。

ゼウクシスから話を聞いたときは、意味がわからなかった。

道もない山登りが、得意なヤツなんていないだろう?

適当に答えたのかと思ったが……」


 ゼウクシスの目が細くなる。


「真面目に答えていたと?」


 フォブスは、肩を震わせて笑う。


「そうさ。

内戦で権力を握って、圧倒的な地位を得るまでは、なにをすべきかハッキリしている。

出来ることは少ないから迷う余地がない。

それをこなすだけでよかったんだ。

自分がトップに立つと出来ることが、一気に増える。

途端に精彩を欠いたろう」


 ゼウクシスがため息をつく。


「つまり選択肢が増えるほど、能力を発揮できないと……」


 フォブスは唇の端をつり上げる。


「悔しいが魔王の評価は正しいな。

オッサンは課題を与えられたら、器用にこなす。

だが自分で問題を見つけて解決できるタイプじゃない。

オッサンは出世するまでが優秀ってことだよ。

もしかしたら、オッサンも無意識に自覚しているかもしれない。

だからこそ迷い続けているのかもな」


 ゼウクシスは微妙な表情になる。

 フォブスの認識に異論はないが、話がれているのだ。

 それだけ今回の件は、腹に据えかねるらしい。


 匙を投げるのは仕方ないが、サボタージュは危険だと思っている。

 それだけ迷っているなら、フォブスに疑いの目を向けるだろう。

 なんとか言い訳が出来る程度には、任務をこなす必要がある。


「今更リカイオス卿の本質がわかっても仕方ないですね。

それより今回の輸送の護衛を、どうしましょうか?」


 フォブスはゼウクシスの懸念を悟る。

 面倒くさそうに、頭をかく。


「いつも通りでいいさ。

ただ私たちの馬だけは確保しないといけない。

下手をすれば、今回の大輸送でかなりの馬がやられるぞ。

荷馬車はともかく……。

馬はそうそう補充できないからな」


                   ◆◇◆◇◆


 シケリア王国の山中で、ヤンは寝そべって鼻歌を歌っている。

 エミールは怪訝な顔をしながら、ヤンのところにやって来た。


「おい。

どうしたんだ?

襲撃に出ないのか?」


 ヤンは暢気に、大あくびをする。


「雨の日に出歩くモンじゃないぜ。

しばらくお休みさ。

俺っちの天気予報は、よく当たるだろ?

大雨が来るぜ。

しかも長引きそうだ」


 エミールは、ここだって外だろうと突っ込みたくなる。

 あきらめ顔で天を見上げた。

 ヤンの天気予報は実によく当たるのだ。

 小さい頃、家を飛び出して野宿などを繰り返していた。

 そこで自然と天気予報が出来るようになったのだ。


「たしかにな……。

折角のチャンスなのにもったいないな」


 ヤンは笑って手をふる。


「元々今回の輸送はほっとくつもりだったぞ?

天気がよくても行かねぇよ」


 エミールは怪訝な顔をする。


「なぜだ? 大打撃を与えられるチャンスだろ?

罠の気配はするが、あれだけの大輸送だ。

どこかに綻びはある。

ヤンはその綻びをついてきただろう」


 ヤンは体を起こして、頭をかく。


「いやぁ。

考えたんだよ。

ラヴェンナさまとの約束をさ。

ペの兄ちゃんを可能な限り足止めするのが、最低限の任務だろ?

それと生きて帰ってこいだ。

どうも尻の穴がかゆくてなぁ。

欲張ってもいいことないさ。

それにペの兄ちゃんだって、やる気ないだろ?」


 ヤンに問われても、敵将の心情などエミールには推し量れない。


「ペルサキス卿の心なんてわからないぞ」


「ずっと追いかけっこをしていると……わかるモンだよ。

ペの兄ちゃんも、俺っちの考えは知っていると思うぜ」


 こんな話をされては、エミールにはどうしようもない。

 だからと引き下がるには、後ろ髪が引かれる思いだった。

 これで大打撃を与えれば、戦いはほぼ勝ち。

 最大の功労者になれる。


「それにしても輸送に打撃を与えたら、本隊への大きな支援になるだろう」


 ヤンは肩を震わせて笑う。


「それなら心配無用だ。

お天道さまが代わりに働いてくれる。

輸送は大失敗さ」


 さすがのエミールでも驚きを隠せない。


「なんだって?」


 ヤンは大きな欠伸をする。


「カンじゃないぜ。

輸送路は岩じゃなくて土だ。

しかも往来も、それなりにあるからな。

雨が降ったら泥濘ぬかるんで、使い物にならないさ。

ふたつのルートで進むとして、100台の馬車が無事に通れると思うかい?」


 エミールは、思わずほほ笑んでしまった。


「ラヴェンナ卿の説明に似てきたな」


 ヤンは照れ笑いを浮かべた。


「そいつは嬉しいね。

ラヴェンナさまと違って、俺っちは頭がよくないけどな。

まあ……馬鹿と比べられてもラヴェンナさまなら笑っているだろなぁ」


「その程度で怒る人じゃないだろう。

そもそも人前で怒ったのは、聞くところで1度だけらしいからな。

それでヤンは失敗すると見ているのか」


 ふたりとも自分たちの功績にならないと思っていない。

 アルフレードは、トータルの働きを評価してくれると知っているからだ。

 このような状況に敵を追い込んで自滅させれば、それもヤンの功績としてくれる。

 そんな信頼感があった。

 なのでムリにこうを焦る必要はなかった。

 エミールは現実的なので、つい功績に目がくらみそうになったが……。

 ヤンはニヤリと笑う。


「馬車だって結構、車輪が外れて壊れるだろ。

荷物満載なら結構壊れるモンだ。

商隊の護衛をしていたときも……そうだったじゃないか」


 傭兵時代に商隊の護衛もやったことがある。

 雇い主の商隊は、時間と護衛費を惜んで、一度に大量の荷物を運ぼうとしたのだ。

 結果、馬車は頻繁に壊れて散々だった。

 そんな苦い経験がヤンとエミールにはある。

 エミールは思い出し笑いを浮かべた。


「あれは酷かったな。

横に寄せるのも一苦労だった」


 ヤンはニヤリと笑う。


「だろ?

こんなじきに、泥濘ぬかるむ道を、荷馬車100台だぜ。

上手くいくほうがおかしいって」


 エミールは納得顔でうなずいた。

 これならわざわざ出向かなくても、相手が勝手に自滅してくれる。


「時間がかかると、輸送隊の食糧も不足しかねないな……。

馬も潰れてしまうか。

それにしても……。

なんで敵はこんな馬鹿な作戦を立てたんだ」


 ヤンは自嘲気味に、カラカラと笑う。

 昔はその中に、暗い感情が含まれていた。

 今は、そんなことはない。

 エミールはラヴェンナに来てから、ヤンは随分変わったなと思った。

 ヤンは笑い終えて、エミールを揶揄うような目で見る。


「敵でペの兄ちゃん以外に、俺っちはどう見える?

逃げ足とカンだけはいい野盗さ。

美味しそうな餌をチラつかせれば、欲に目がくらんで食いつく。

そう信じて疑わないさ。

馬鹿だと思われているんだよ。

たしかに俺っちは馬鹿さ。

でも獣じゃないぜ」


 思わずエミールは笑いだしてしまった。


「そういえばそうだったな。

思い込みとは恐ろしいものだよ。

ラヴェンナに来てから人間扱いされているから……。

つい忘れてしまったな」


 傭兵だったころは人間扱いされていなかった。

 使い捨ての道具なのだ。


 仕事をする前は丁重に扱われる。

 終わった瞬間邪魔者扱いだ。


 武装した集団は怖いのだろう。

 しかも素行が悪い者は多いのも事実。


 用が済んだら、さっさとお引き取り願いたい。

 その気持ちはわかる。

 だが邪魔者扱いされる側にとっては飲み下せない話。


 傭兵の評判が悪いのは、そんな雇い主と反発する傭兵との軋轢も原因の一つだ。

 

 それでも頼まれると、嫌と言えないヤンのお人好しには……何度も腹が立った。

 だからこそ放っておけなかったのだ。


 ヤンも笑って立ち上がる。


「それより……。

そろそろドバっと雨が降るぜ。

しかも長く続きそうだ。

雨宿りできる場所を、早めに探そうや」


 ヤン一行が雨をしのげる廃虚にたどり着いた頃には、大きな雨が降ってきた。

 ヤンとフォブスは同じ空を見上げた。

 同じ感想だったとは知る由もない。

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