370話 閑話 それぞれの苦情
アルフレードが目覚めてからの皆の意見。
●アルフレード周辺の人たち――――――――――――――――
■ミルヴァ・ラヤラ・デッラ・スカラ
ちょっと許せないわ…。
あんな、危険なことまでするなんて思っていないわよ。
でも、死なないでくれたから…許してあげる。
■キアラ・デッラ・スカラ
使徒に言い返す機会をくれたことは、本当に感謝していますわ。
本人にではないけど…。
心に引っかかっていたトゲが抜けましたの。
でも…私を置いて逝ってしまおうとするのは、絶対に許せませんわ。
ええもう言いたいことをまとめていたら、紙100枚でもまだ足りません…。
■シルヴァーナ・キティ
まあ、アルらしいっちゃ…アルらしいわね。
アタシは別に、文句を言うつもりは無いわよ。
ミルを泣かせたこと以外はね。
■オフェリー・ルグラン
やっと見つけた大切な人に去られたくありません。
伝えたいことを書きとどめてたら、教会の書物より分厚くなってしまいました。
これが、愛の重さなのでしょうか。
なら…もっと書き足さないといけません。
●ラヴェンナの政務官たち――――――――――――――――
■チャールズ・ロッシ
人に夢を見させて、あとは任せたってのは…大変頂けませんな。
本来なら、一発殴ってやりたいところですが…。
相手が使徒なら、仕方ありませんな。
■ロベルト・メルキオルリ
どうにもご自身を、軽く扱う悪癖は治らないようで…。
今回きりにしてほしいものです。
■ルードヴィゴ・デル・ドンノ
アルフレードさまが伏せっている間のキアラさまが、とても怖かったのです。
マリオの気持ちが、よく分かりました…。
■オニーシム・アレンスキー
あの領主は、臨死体験でも体験したかったのか?
■ウンベルト・オレンゴ
生きていてくれて良かったです。
なにより若い上に恩人。
死なれては、寝覚めが悪いのです。
■ジョゼフ・パオリ
アルフレードさまが伏せっている間の、奥さまと妹君の鬼気迫る表情。
これで亡くなっていたらと思うと…。
■ラボ・ヴィッラーニ
生還を祈ろうにも、神は当てにならずに…。
すがるものを探すあまりに、少女像を急いで修復しました。
■エマヌエーラ・ヴィッラーニ
ご本人は、謙遜しておられましたが、ラヴェンナは領主さまあってのものだと…。
本当に生きていてくれて良かったです。
■オラシオ・エローラ
領民を守るにしても、限度があるだろう。
領内の動揺を収めるのに、どれだけ大変だったか…。
文句を一晩言っても、まだ足りん!
■エイブラハム・オールストン
裁判ですか…。
有罪は確定しています。
ですが…弁護人は誰も、なり手がいないのです。
私ですか? 冗談じゃありません。
■トウコ・プリユラ
ご領主は、もっと体を鍛えるべきだろう。
■ヴェルネリ・ソメルヴオリ
あの方の考えと行動は理解不能だな。
だが…領民を守ったのに、皆が怒っているのも気の毒な話だ。
■デルフィーヌ・マシア・メルキオルリ
領主さまが伏せっているときのロベルトは見ていられなかったです。
どれだけ励ますのが大変だったか…。
私も、文句を言っても良いですよね。
■ジラルド・ローザ
死んではいけない人が、あそこまで、自分の生死に無頓着ではいけないでしょう。
アルシノエが泣いてしまって大変だったのですよ。
私も便乗して、文句を言いたいです。
■デスピナ・ローザ
子育ての最中でなければ、私も、看病に参加したかったです。
ご自身の判断で、あの、強大な使徒に相対したのですから仕方ないのでしょう。
文句は皆が言ってくれるので、私は皆にお任せします。
■マガリ・プランケット
人を酷使したと思えば、使徒にやられたあとに、皆を抑えてくれと言ったり…。
老人は、自分より若いのが死ぬのはいやなんだがね。
悪いと思うなら、アーデルヘイトを、側室にしてやってくれないものかね。
■アーデルヘイト・ストリークヴェルダ
まだ抱かれてもいないのに逃げられたら困ります!
人を助ける癖に、自分は捨て駒にするのは、納得がいきません!
文句なら山ほどあります!
■アダルベルト・ルニェニチュカ
キアラさまが怖くて、耳目が皆萎縮していました。
正直勘弁してほしかったです。
■ミロ・クヮルトゥッロ
本当に、よく分からない人だ。
自分のことだけどうでも良いと思っているのか。
■エルネスト・アザール
人命を大事にすると言っているが、言行不一致の極みだな。
普通と逆なのが、始末に負えない。
■アデライダ・パウラ・フーゴ・ラローチャ
私たちの救世主が、あんなことになるなんて…。
私たち兎人族が、皆不安で挙動不審になってしまいました。
■シリノ・ラモン・ゲバラ・イニエスタ
私たち兎人にとっては、神のようなお方です。
死ぬはずが無い、と思っていました。
勿論、一族総出で祈りをささげましたとも。
■クリームヒルト・カーラー
人をほれさせて去って行くのは、物語の話だけかと思いました。
ええ、私も言いたいことが、山ほどありますとも。
長年の魔族間の遺恨を超えるくらいの言いたいことが…。
■テオバルト・リヒテンシュタイン
難しい地域の総督を任せて、いきなり退場しないでほしいのです。
しかも、手紙でのクリームヒルトの愚痴がすごくて…。
私も文句を言っても良いですよね。
■プリュタニス・ラコニア
後見人を、いきなり放り投げるのはダメでしょう。
そのくらいですね。
今更、いろいろ言っても仕方ありません。
■クネモス・エヴロタス
よく分からない人だったが、余計分からなくなった。
死にたがりなのだろうか。
■ブラシダス・タイゲトス
ここまで、領民に、影響を与える領主は、見たことが無い。
それ以上に、行動が理解不可能だ。
■ミスカ・ニスラ
博士が後事を託したのに、さっさと退場しようとするとは…。
納得がいかない。
■シェルト・ノールデルメール
博士が良く、領主さまのことを話していました。
よほど期待していたのでしょう。
それであんなことをするとか…。
子供を見捨てるのも、想像できませんが…モヤっとします。
■カシュパル・ズナメナーチェク
博士の生徒なら、博士の分も長生きするべきだろう。
ともかく生きていて良かった。
■イヴァン・ロージン
運河の延長や、島への港の建築。
設計の指示も出さずに、退場は許せんのう。
■ルイ・ホアキン・ロペス・メンヒバル
もう絶望しました。
毎朝のスクワットで泣きながら、快癒を祈っていましたよ。
■レベッカ・ツィマーマン
まだ依頼された仕事ができていません。
報告する前に死ぬのは無責任でしょう。
苦情を申し立てます。
■オディロン・マルシェ
他人の人生を拾うくせに、自分の人生を捨てるとは何事だ。
文句を言ってやりたいな。
■オリヴァー・アーリンゲ
若い者が、命を軽くしたらダメでしょう。
マリウスの行く末を、しっかり見てもらいたいのです。
文句は言っても、詮無いことです。
■ポンシオ・エローラ
ご主君に死なれては、これからどうして良いか分からなくなります。
もっと、自分を大事にしてほしいですよ。
親父が不機嫌で大変でした…。
■クウィリーノ・シャッカルーガ
私が、ここまで成り上がる切っ掛けをくれた大恩人です。
死にそうなら、私が死に神の首をへし折ってやります。
そして最高の料理を食べてもらわないといけません。
■タルクウィニオ・テレジオ
海軍もできてないのに、退場なんてハシゴを外されても困りますね。
若くてヤンチャしたい年頃なのか…。
●親衛隊たち――――――――――――――――
■ジュール・ダヴォーリオ
親衛隊に、トラウマを植え付ける気だったのですか。
私も、文句は山ほど言いたいことがあります。
■ラミロ・リオ
最初のご主君に死なれたら、私の人生お先真っ暗です。
文句くらい言っても許されるでしょう。
■ミッキー・サージェント
ご主君が回復されたそうで、お祝いの言葉を、親衛隊に募ったのです。
見事に文句だらけでした。
私も文句を書きましたけど。
■アレ・アホカイネン
何と言いますか…。
ふざけるなと。
おっと失礼。
さすがに、面と向かっては言ません。
■イワン・ヤナーエフ
あれには参った。
文句は山ほどあるが、領民を体を張って守ったのだ。
文句の代わりに…上物のウオッカで手を打とう。
●秘書補佐官たち――――――――――――――――
■ラケーレ・ゼーニャ
アルフレードさまは、私たち秘書官を、精神的に殺すつもりだったのでしょうか。
ミルヴァさまとキアラさまが、怖くて怖くて…。
■ラトカ・トカーチュ
この半年間、必死に波風の立たない話題を探して大変でした…。
文句くらい言っても良いですよね!
■ディートリンデ・クライ
仕事での空気は最悪。
族長のクリームヒルトさまも落ち込んでいました。
ストレスが半端ありませんでした。
私も文句を言います!
●ラヴェンナの住民たち――――――――――――――――
■マノラ・アンソラ
親衛隊にしてくれるって約束破るつもりだったのかな…。
しばらく…口をきいてあげない!
■アルシノエ・ローザ
りょうしゅさまなんてだいきらい!
でも…いきていてよかった。
■レフィ・ストリークヴェルダ
あの人って死ぬんでしょうか?
■マリウス・ヴォイルシュ
ひとのうえにたつのは、ああやるのですね。
でもアルシノエちゃんをなかせたのは…ちょっといやです。
●外部の人たち――――――――――――――――
■イザボー・フロケ
もしかしたらと思いましたが、ただ驚くばかりです。
すごい賭博師ですね。
自分の命を掛け金に、世界を壊してしまうとは。
■セザール・サリニャック
あの人って不死身じゃなかったんですね。
■パトリック・クノー
あの人なら、死後の世界でも調べたくなったんじゃないかな。
ぜひ聞いてみたいものだ。
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