第15話 姫の性事情②


 近況ノートでご報告しましたが、

 元ネタの知人と相談した結果、

 ガチエロ展開なければいいよとの事なので

 残念ながら、ちょいエロです。

 その代わり、連載は再開です。

 すいません。















「いや、手伝わないよ?」


「私がどんな思いで言ったと思ってるのよ!」


「知らねえよ!だいたい側近と姫がそうゆう展開になったらまずいだろ!」


「このくそチキンが!出ていけ!」


 拒否った瞬間、部屋を追い出された俺。

 なんでだよ。俺は至極真っ当な意見を言っただけなんだが!これだから性欲の高いやつは。

 俺はイライラしながら部屋に戻る。

 ソファーに座って俺は休憩する。

 ここ最近のあいつはちょっと姫としての自覚が足らなすぎると思う。

 もうちょっとおしとやかにできないものかね。

 たしかに先日、俺がかっこいいところを見せたからとはいえ、ちょろすぎる。

 そんなちょろいやつを未だに気にかけているのが俺だが。

 そうゆう俺も、あいつに対して姫と言うよりは幼馴染として接してる部分が多い。

 そこら辺は俺も直していかなければいけないところか。


「はぁ〜…」


 俺とあいつが幼馴染で元カノでなければ。


 いやむしろ、元カノでなければ、



「割とイイ感じだっのかな」



 そんなこと考えてしまう俺がいた。

 いや、ダメだ。

 現実は変わらない。

 いくら俺があいつに気を取られようと、あいつとはそうゆう関係にはなれない。


 あいつは俺を1度、裏切っている。


 だから、無理。

 しかも、俺は側近だからな。

 俺たちが別れる原因となったあの事件は、そんなあまっちょろいことじゃない。

 俺自身も切り替えなくてはならない。


 俺は側近、あいつは姫。


 この関係を維持するんだ。

 俺もいい加減、変わらなければいけないんだ。



「てか流れで部屋戻ってきたけどちゃんと見なきゃ国王に怒られるわ!」



 俺は国王の指示を思い出し、ソファーから立ち上がって部屋を出る。

 そして、

 隣の部屋のドアノブをひねった。

 鍵を閉め忘れていたのか、扉はスっと開いた。

 俺はそれを注意しようとするが、


「お嬢様、しっかり鍵かけ……あ」


 目の前の事態に言葉を失う。


「んっ//はぁ…はぁ…」


 姫がベッドの上で、なんかやってる。

 姫は俺に気づいていない様子。

 この展開、日本でもあったな。

 てか、あの時とまんまだわ。

 ってそんなことはどうでもいい!






「お前何してんだーー!!!」




 ◇◆◇◆


「おい、立場わきまえろ」


「はい。すいません」


 俺は仁王立ちで涙目の姫に説教していた。

 ちなみに姫は既にちゃんと服を着ている。

 涙目なのは恥ずかしいからなのか、キレている俺が怖いからなのか。

 多分、前者だと思う。

 俺はそのまま説教を続ける。


「あのな、溜まるのは分かるさ。だけどお前…もっとバレないようにしろよ」


「……はい」


「見つかったのが俺だから良かったものの、執事とか騎士に見られたらお前権力死ぬぞ」


「……はい」


「側近として!言わせてもらう。ちょっと控えなさい」


「……はい。すいません」


「……よろしい」


 俺はそれだけ言って扉に向かう。

 が、

 出ようとした瞬間、姫の小言が聞こえた。



「かっこよかったあんたが悪いのに」


「なんか言ったか」


「……なんでもないです」


 それを聞いて扉を閉める。


 以前の俺なら少しドキッとするその言葉。


 しかし、


 役割を理解し、


 昔を忘れ、


 側近として生きていくことを決めた俺には






「もう効かないぞ。本当に」





 まるで吹っ切れたように、



 俺はふふっと笑う。




 その言葉は

 心のどこにも引っかからなかった。

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側近に転生したら王女が幼馴染の元カノだった ななし @nanashi_39

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