第一章 入学編
第1話 入学式
「しっかしあんた、よく初っ端から騒動起こせたよな」
呑気に喋る彼の名前は、
「いや、騒動を起こすもなにも、元から起こっていた」
「あんた、おもしれぇな。えっと、たしか山野大知って言ったっけ?」
「名前か?そうだな」
「俺の名前は、内田和也。よろしくな」
「おう」
彼とは気が合いそうだ。雑談をしているうちに、校内放送が鳴る。
「えー。ただいまより、新入生の入学式をはじめます。3年生から順に武道館へ集合してください」
この声、さっき俺らの戦闘を止めた人の声だ。あの3年生が大人しくなったのも、あの人が偉い人なのからだろうか。やはり、先生か?
俺たちのクラスの順番が回ってきたため、武道館へ入館する。そして、各々の席へ着席する。席というより、観客席だが。
「ええ、新1年生の皆さん。はじめまして、私の名前は
生徒会長!?ってことは、それなりにめちゃくちゃ強いのか……。この学園はおもしれぇな。師匠に紹介されただけあったよ。
「早速、騒動が起きてしまいしたが、これで終わりになってくれると私的にも嬉しいです。では、まずは学校のルールから説明させてください」
このあと30分ぐらい入学式が続き、もう足も痛くなってきた頃に終わった。疲れた俺は、最初の授業が始まるまでに少し時間があるので、部屋へ行くことにした。二人、一部屋というルールらしい。俺の部屋のある場所は西校舎の2階の一番左端だ。
「202号室……」
俺の名前が書いてある縦長の木でできたネームプレートの横にリーン・フォン・カグヤと書かれているネームプレートがあった。名前的に外人の女の子か?と思い、部屋のドアを開ける。
「なんか、ほぼほぼアパートだな」
そう独り言を零して、俺はとりあえず体でも洗おうかと浴室に入る。
「キャーーーー!!!!!!」
そこには着替え途中で、ブラとパンツの女子がそこに居た。
「あ、いや、こ、これは。その、失礼しました!」
俺は咄嗟に浴室を出るが、その女子が殺意に溢れているのをドアの向こうにいるにもかかわらず察知できる。
「あの、その、さっきは大声を出してしまってごめんなさい。でも、私の下着を見たからには許さないから」
「うっ。申し訳ありません!では、浴室失礼します!」
彼女と入れ替わりで浴室に入り、制服と下着を抜いで風呂へ入る前にシャワーを浴びている。
「今の子、美しかったなぁ」
金髪で、胸はDぐらいありそうな大きさ。身長は俺より少し小さめ。そしてなにより、めちゃくちゃ美人だ。生徒会長に勝るも劣らない。あれはモテるんじゃないか。
そして、シャワーを浴び終わり、風呂へ入る。風呂場にある時計を確認すると、授業まであと30分はあった。10分浸かり、5分で新しい下着とさっきまできてた制服に着替えて浴室を出る。そこには、顔を赤らめているあの女子がいた。
「さっきはほんとに、すみません」
「わかれば良いのよ。あなた、早々に騒動を起こした人でしょ。見せてもらったわ」
「そ、そうですか」
この人、絶対偉い人だ……。
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