「社会は厳しい」

そう大人から聞かされて育ったかたも、多いのではないでしょうか。

自分も、特に母からよくそう言われて育ちました。


しかし、その言葉で人を追い詰めることに、建設的な効果はないと自分は考えます。

人間、「社会は厳しいんだぞ!」と言われて、

「よーし! 厳しい社会で頑張るぞ!」

と思えるでしょうか。

むしろ逆に、

「社会が厳しいなら、そんな場所に出ていくのは嫌だなあ……」

という恐怖のほうが強まるのではないでしょうか。

少なくとも自分はそうでした。


「社会は厳しい」と言いたがる人は、「社会の厳しさ」を後ろ盾にして人に厳しく当たることを正当化したいだけの人だと、自分は思います。

そういう人ばかりだと社会は一向に優しくならないので、「社会は厳しい」という説教はつまらないと考えます。


実際、社会という大きくて複雑な仕組みを優しくすることは、なかなか難しいです。

それでも、個人が目の前の個人に優しくすることは、比較的簡単にできます。

だから、社会が厳しいなら、せめて個人は、「社会の厳しさ」を後ろ盾に目の前の個人を攻撃することをやめ、優しくしたほうがいい。そのほうが、人は人に、社会の厳しさに立ち向かう力を与えられると、自分は思います。


今日は、よく「大人」の説教で使われるフレーズの問題点と、それへの対策を語りました。

この記事が、少しでも社会を優しくできれば幸いです。

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