「パン買えんぞ」
タイトルは、高校一年の時に担任から言われた脅し文句です。
当時自分は、数学でつまづいていて、課題を提出できなかったりテストで赤点を取ったりしていました。
そんな時、
「そんなことでは社会で食べていけないぞ」
という意味で担任は、
「パン買えんぞ」
と言ったのでした。
その一言が決定打というわけではないのですが、そんな調子で当時の自分は、「そんなことでは生きていけないぞ」と数学の担当教師や両親からもさんざん脅されてきました。その後自分は、二十代半ばくらいまで、まっとうな社会人になれない自分を蔑んで生きることになります。
実際、結局自分は三年間数学が苦手なまま高校を卒業し、その後も三十五歳の今に至るまで、まっとうな社会人にはなれていません。
しかし、障害年金や作業所の工賃や父からの仕送りを主な収入として、健康的に生きています。そして、主食は食パンにしているので、文字通りパンを買えています。
だから、高一の時の担任に、
「俺はあなたが望んだとおりの社会人にはなれてないけどパン買えてるぞ」
と言ってやりたいです。
「普通」に生きていけない人たちでも、ちゃんと「パンを買える」ことを願っています。
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