悪役はアンチテーゼを持つべし

理想的な悪役とは、主人公が実現したい正義や作者が訴えたいテーマへのアンチテーゼ(対立する正義)を持つ者であるべき。最近、そう考えます。


例えば主人公や作者が「個人のプライバシーは大事だ」と考えていたとすれば、悪役には逆に「個人のプライバシーより未然の犯罪防止による社会秩序の維持が大事だ」というアンチテーゼを与える。それが、理想的な悪役の作りかただと思います。


さらにその例えで言うと、個人のプライバシーと社会秩序の両立が難しくなる展開を描き、主人公に「個人のプライバシーを犠牲にしてでも社会秩序を優先すべきではないか?」と悩ませて、読者にも「悪役のほうが正しいんじゃないか?」と悩ませるような展開を描く。そうすると、悪役が持つアンチテーゼや、それに対抗する主人公の正義が一層深まると思います。


たまに話題にしている、今まで自分が書けた中では最高傑作である小説では、立派なアンチテーゼを持った悪役(や、それに葛藤させられる主人公)を描けたと思います。

だから自分自身、今後悪役を描く際には、この記事に書いたことを心掛けたいと思います。


この記事が、悪役の作りかたの参考になれば幸いです。

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