作者をしんどくさせる作品ほど面白い?
先日、新人賞向けの新作長編小説の企画を始めました。
しかし正直に申し上げると、その作品のことを考えると胸が苦しくなったり全身に変な緊張が満ちたり、さらには頭がやけにハイになったかと思えばぼーっとしたりします。
それは、自作に対する倦怠期のようなものです。今までも、長編の執筆期間中に、そういう「倦怠期」が発生したことはありました。今回、それが企画中に起こっているので、正直やばい感じがしています。
思い当たる主な理由のうち、ネガティブなものとしては、
・今回の作品は、思いついてから結構時間が経っているため、単純に飽きてきている(はっきりと覚えていませんが、頭の中でだいたい今の形になったのが去年の夏頃だったと思います)
・今よりは感情が死んでいる時期に思いついたため、その時期の苦しさが作品にこびりついている
といったことが挙げられます。
もっとも、内容が被ってる作品がないか調べて、ひとまず自作の設定・展開にそこそこオリジナリティがありそうだと分かってきてから、
「やっぱり俺の作品面白いじゃん!」
というわくわくする気持ちも湧いてきています。
それに、しんどさを感じる理由にも、ポジティブなものはあります。
思い当たるものとしては、
・今回は難しめの内容の超大作にする予定なので、ちゃんと読者に物語やテーマが伝わるように書けるか心配
・主人公を大きな困難にぶつける予定なので、その過程を描くことを想像するとしんどい(これは新人賞向けの作品なら当たり前ですね)
・偉大な先行作品を超えられるかどうかという不安がある
といったことが思い当たります。
つまり、今の自分に書けそうな最高レベルの作品を、全身全霊で書くにあたってのプレッシャーです。
以前、新人賞で二次選考突破した最高傑作を書いた際も、上に書いたポジティブな理由からのプレッシャーを感じていました。
そういう、作者自身をいい意味でしんどくさせる作品こそ面白くなるのかもしれない。そういう前向きな考えを、執筆のモチベーションを上げるために語っておきます。
今回の作品は、ちゃんと書ければ自分にとっての新たな最高傑作になりそうだと見込んでいます。
自分がその物語を無事に生み出せるどうか、読者様にも見守っていただければ幸いです。
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