苦渋の決断再び

今日、新人賞向けの新作長編の企画に取り掛かります。

実は一、二を争うほど書きたい作品の候補が二つあったのですが、さっき検討した結果、その一方を選びました。

それは、今までも何度か経験してきた、苦渋の決断です。


新作長編を書き出す前に、複数の作品アイディアの候補から一つを選ぶことは、今までもたまにありました。

そういう時は、だいたいどの候補にも一長一短あります。特に今回は、二作品のどちらにも、それぞれほぼ正反対の魅力と気になる点がありました。

だから、

「どちらを選んでも、もう一方を選ばなかったことを後悔するのではないか?」

という懸念も持ちつつ、それでも一方を選びました。


その選択をする際、選ばなかったほうを後で書ける可能性にはあまり期待しません。なぜなら、

・選んだほうを書いている間や、その後の新作の企画との間の時期に、またよさげなアイディアが出てくる

・選ばなかったほうも、時間が経ってから振り返るとつまらなく思えてくる

・執筆のために使えるお金や体力や時間にだって限りがあるために、いつもその時点で最高である(と思える)アイディアをシビアに選ぶ必要がある=前思いついた、いまいちに思える物語まで書く余裕は作れない

といった理由で、選ばなかったほうはそのまま没にしてきたからです。

だから、どの作品を書くか迷った際には、相対的に最高に思える一つを選び、他のやっぱり魅力的に思えるアイディアを切り捨てる痛みを経験してきました。

その苦渋の決断が報われるかどうかは、これから分かります。


この記事が、何かの迷いを抱えられてるかたに、選択する勇気を与えられれば幸いです。

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