あれから10年(と1日)

昨日は言うまでもなく、東日本大震災から10周年の日でした。

その、日本史に残るレベルの大事件からの節目の日に、自分はその日に合わせた記事をアップしませんでした。

その日は、自分の予定では休日だったからです。一切の仕事を休んで、溜まった疲れを抜きたかったので、「特別な日」でも予定の通りにしました。

そのことについて今日は当初、「それもまた、あの震災を受けて得た心構えによるものです」と自己弁護するつもりでした。

しかし、そういう言い訳を書いている間に嫌な気分になってきたため、代わりに後悔の気持ちを吐露します。


いろいろな「想定外」の危機が東北を襲った10年前、多くのかたが、

「この不条理な世界で、自分も明日生きていられるとは限らない……!」

という危機感を持ったはずです。

自分もそれを痛感したので、

「明日何が起きるか分からないから、今日味わえる楽しみは今日味わっておこう」

という考えが強まり、「その日の楽しみ」を優先することが増えました。

だから昨日も、その日するつもりだった息抜きを優先しました。


しかしそれは悪く言えば、貴重な節目の日にメッセージを発するチャンスを棒に振った、ということでもあります。

思えば自分は今までも、チャンスを棒に振って後悔することが何度もありました。「その日の楽しみ」を優先するとは言っても、今できる範囲での楽しみを味わうことが主で、始めるのに手間暇やお金のかかる新しい楽しみに対して、よく足踏みしています。

だからこれからも、貴重な(下手すると一生に一度レベルの)チャンスを棒に振り続けるのではないか? という懸念が、今は脳裏に巣くっています。


後悔をしても、昨日には戻れません。それにきっと、これからの人生でも自分は、いろいろと新しい後悔を作っていくと思います。

それでも自分にも、例えばイベントへの参加とか友人に誘ってもらった遊びとか(それに、個人事業主としての開業とか!)、貴重なチャンスをちゃんとものにしてきた経験もあることはあります。

だから、この先少しでも後悔を減らすために、チャンスに踏み出す覚悟は常に持っていたいです。

あの歴史的な震災から10年経った今、その気持ちを新たにしました。


10年前の震災で亡くなったかたがたのご冥福をお祈りするとともに、どんな不条理が起こっても、読者の皆様が無事に生き延びられることを願っております。

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