憎しみまみれな自分を大嫌いになれる自分が少しだけ好き
タイトルに書いた通り、この記事の主なテーマは憎しみです。
読まれるとご気分を害される可能性があることを、あらかじめ注意喚起いたします。
最近、古着の処分に取り掛かっています。
自分はもともと、あまり服を欲しいと思っていませんでした。今でも、安くて地味な服を必要最低限な数だけ持っていればいいと思っています。
それでも両親から頼まれてもいないのに服をもらったり、「いい服買え」とたまに母から小言を言われたりなどしていたために、
「いい服いっぱい持って着飾っていないと人として恥ずかしい」
という価値観、さらには、
「外面ばかり気にして息苦しく生きなければいけない」
という価値観を、気づかないうちに植え付けられていました。
そのため、両親からもらった服や、自分で無理に買って着なくなった高い服などを、着なくなっても大量に部屋にため込んでました。
だから、両親から植え付けられた価値観を捨てる意味も兼ねて、今月は2回古着を売りに行きました。
1回目に持っていった分は、全部売れました。
しかし、2回目だった昨日、一抱えのバッグいっぱいの古着の一部しか買い取ってもらえず、大部分は自分で家まで持って帰ることになりました。
それを古着屋のカウンターで聞かされた時、自分の頭に真っ先に浮かんできた思いは、
「よくもこんなゴミ押し付けてくれたな!」
という、両親への怒りでした。
その後(家にも早く帰りたくなかったので)邪魔な古着を持ち歩きながらも景色のいいところを散歩したり、バスターミナルのベンチでくつろいだりしたのですが、気分が晴れませんでした。自分と古着だけが、きれいな世界の中でも浄化されない毒のようにさえ思えました。
そんな最悪な精神状態だったから、両親への酷い罵詈雑言もいろいろと頭に浮かんできたうえ、
・売れなかった古着を袋の上から何回も殴る
・古着のシャツを破ったりジャケットのボタンをちぎり取ったりする
・(靴を脱いだ状態でですが)ベンチに置いた古着をぐりぐりと踏みにじる
などの大人げない行為を、公衆の面前でやってしまいました。
それらの行為をしたのは、両親への怒りを確認したかったからかもしれません。
それを続けているうちに怒りが増幅されてきて、どろどろした憎しみで全身がいっぱいになってきて、家に帰った後は、
「こんな憎しみまみれの自分は、きっと両親以外の人も傷つけてしまう! こんな自分が大っ嫌いだ!」
という思いに支配されました。そもそも、当の両親に対して今まで手を上げなかったことが不思議に思えます。
一方では、
「けど自分にも、「人を傷つけたくない!」って思える優しさはあるんだな……」
と思えて、そのなけなしの優しさは、少し好きに思えました。
このエピソードからは、あまり偉そうな教訓を語る気になれません。
ただ自分はときどき、心の奥に封印してるどす黒い闇を解放して、それに身をゆだねてしまうことがあります。
それでも、その闇のさらに奥にあるかすかな光を支えにして、どうにか生きてます。
そのことだけは、お伝えいたします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます