そう言えば、世の中には、『イヤよイヤよも好きのうち』なんて、おぞましい言葉もあるよね。いや、ただの酔っぱらい同士の与太話として口にする程度ならまあ勝手にしててくれて構わないんだけど

そう言えば、世の中には、


『イヤよイヤよも好きのうち』


なんて、おぞましい言葉もあるよね。


いや、ただの酔っぱらい同士の与太話として口にする程度ならまあ勝手にしててくれて構わないんだけど、それをマジで受け取るのがいるとしたら気持ち悪くて吐きそうってだけでさ。


私自身は<性>に関しては基本的におおらかな方だと思うし、子供達も性に対してあんまり執着してない。男とか女とかいうことも、


<個人差>


程度にしか考えてなくて、今でも家族みんなで一緒にお風呂も入る。


でもさ、別にそれが<当たり前>だとも思ってないし、まったくの赤の他人の前で裸になるとかも、『有り得ない!』って普通に思ってるよ。


私達はさ、


『相手を独立した人格として認めて敬う』


ってことが基本中の基本なんだ。そうしてればさ、男とか女とか、そういうこともひっくるめて他者を尊重するってことが当然になるんだよ。


<性差>ってもの自体、<個々人が抱えてる事情>に含まれるものじゃん? 


うちの子供達は、自分の<性>についてあれこれ聞いてくることはなかったけど、同人活動をきっかけにして今でも時々話をすることもある人の場合、娘さんが、


「どうしてパンツ見せちゃいけないの?」


って訊いてきたことがあるそうだ。で、それに対してその人は、


「人間の<おまた>は、女の子も男の子も<弱点>だからね。その弱点を人前に晒すってのは、とってもヤバいことじゃん?」


と応えたら、


「そっかあ!」


って納得してくれたって。


その人と娘さんはいわゆる<バトルもの>の漫画やアニメが大好きでさ。そういう意味で、


『弱点を晒す』


ってのが『ヤバいことだ』っていう共通認識があったから伝わりやすかったんだろうね。


私の娘達の場合は、私が特に注意とかしなくても、パンツ丸見えのままでいたりするのは、六歳くらいの頃には収まってたな。<性差>についても自然と学んでいってくれてた。


しかも、<性>について揶揄したりもしない。


だってそうじゃん? 相手を敬うことができてたら、そもそも揶揄したりバカにしたりってこと自体、しないじゃん。相手を敬ってないからそんなことができるんでしょ?


『好きな相手にはちょっかいを掛けてしまう』


なんてことも、相手が嫌がってたらすぐにやらなくなるでしょ? 敬ってたら。


そんなことをしつこくするなんてのは、相手を敬ってないからできることじゃん。


ましてや、『イヤよイヤよも好きのうち』なんて戯言、冗談以外で言えるわけないじゃん。


そもそも相手が本当に嫌がってるのか嫌がってるフリなのかの区別もつかないとか、どうかしてるって。


<恋の駆け引き>? どうでもいいよそんなこと。駆け引きで自分の価値を高めようとするような相手とは関わらなくていいって、私は子供達に教えてる。


自分を<性の道具>としか見ないような輩にモテてなんの意味があんのさ。


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