前のエピソード――＜他人に厳しい人間＞ってのはね、＜自分に甘い人間＞なんだよ。自分にとって都合の悪いことを認めたくなくて自分の都合を一方的に押し付けたいから他人に対して厳しい態度取んの

『何でもかんでも＜ハラスメント＞にするな！』

とか言ってるのがいるけど、あのね、そうやって文句言うってことは、

『なんでも＜ハラスメント＞にしてしまうことに対してストレスを感じて不満を口にしてる』

ってこと以外のなんだって言うの？　つまり、

＜ハラスメントハラスメント＞

を感じてるってことでしょ？　自分はそうやって他人の行いにストレスを感じて不満を感じて文句言うクセに、他人が同じことをしたら許せないの？

て言うか、＜ロジハラ＞ってのがすでにあったよね。

『正論を押し付けられた！　ハラスメントだ！』

的なの。自分がやってるロクでもない行いを正論で諭されると『ハラスメントだ！』とか言ってたじゃん。なのに自分は他人を追い詰めようって？

いやはや、見事すぎる棚上げに驚かされるよ。

そう、自分は他人を追い詰めようと＜ハラスメント＞を実行してるのにさ。

それとも、自分が他人に対してハラスメントを実行するのを邪魔されたくないから、『何でもかんでも＜ハラスメント＞にするな！』って言ってんの？

だとしたら最低だよね。

それにさ、何度も何度も何度も何度も何度も言うけどさ、自分だけが他人を追い詰めて、他人が自分を追い詰めようとすることは許さないとか、そんな都合のいい話が認められるわけないじゃん。

自分が他人を追い詰めることを『正当なことだ！』と主張するなら、学校や会社で誰かが自分を追い詰めようとするのをやめさせることもできないよ？

自分にとって生き難い世界を自分が容認しちゃってんじゃん。

加えて、『類は友を呼ぶ』からさ。他人を追い詰めようとするような人のところには、結局、そういうタイプが集まってくるんだよ。

自分が学校や会社で嫌な思いをしてるストレスを発散するために誰かを追い詰めようとしてるんだとしたら、そもそもそういう人間だからそんな目に遭うというのもあるんじゃないの？

著名人の場合はそれ以前の話として目立つから、同類以外からも目を付けられるということもあるとしても、まったくそういうタイプじゃないのに運悪く目を付けられる人もいるとしても、普段から他人を追い詰めてストレスを発散しようとするタイプは、日常の言動にもそういうのが出ちゃってるから、嫌われやすいんだと思うけど？

しかもそういうタイプは、困ってても『助けよう』と思ってくれる人が現れにくいという傾向もあるだろうね。

それどころか、『ざまあ！』とばかりに見捨てられることもあるかもしれない。

もっとも、私は＜自業自得＞って言葉が嫌いで、『理由さえあれば何をやってもいい』っていう考え方も大嫌いだからさ、そういう人だからって追い詰めていいなんて思わないよ。

ただ、「自分は他人を追い詰めていいけど、他人が自分を追い詰めるのは許さない』なんてのは筋が通らないよねってだけでさ。