三十年間クソヒキニートしてる間に、世界の方がなんだかとんでもないことになっていた件

はっはっは、またロクでもないものを思い付いてしまったぞ。


今度はそれこそ<異世界転生物>ですらない。<近未来物>だ。


近未来で、三十年間引きこもってニートやってたのが、現実世界でやり直す話。


当然、そのままじゃ無理だから。自力で何とか出来るなら、三十年も引きこもるわけないじゃん。


『家から叩き出せ!』


とか言うのがよくいるけど、あのね? 自力でまともに生きることもできない輩を、いきなり何のフォローもなしで野に放つとか、<無責任の極み>ってもんでしょうが。他人にどれだけ迷惑掛かるか、想定もしないの?


有り得ない。


てか、そんな無責任なことができるような親を見倣ってるとしか思えないんだけど?


こんな風に言うと猛反発がくるだろうけど、私自身が親だからこその実感だよ。


とは言え、その親自身が、<人間の育て方>ってものを教わらないまま何のフォローもなしにいきなり親にさせられたわけだから、そういう意味じゃ親を責めるのも酷だと思う。


で、三十年引きこもってた主人公と、自分達では解決できなかった主人公の両親が、『ざまあ』じゃなく同時に救われる話を描きたいんだ。この手の話って、どうしたってどっちか一方を悪者に仕立て上げてどっちかだけが救われるみたいな展開になることが多いと思うんだけど、私はそういうの、違和感しかない。


自分自身が親であるからこそね。


私が子供達とちゃんと向き合えるようになったのは、私自身の力だけじゃないんだよ。あくまでそれを教われるきっかけがあればこそ。


世の中には、


『なんでも自分の力だけでできるのが素晴らしい』


みたいな幻想があるみたいだけど、そんなの、<思い上がり>以外の何ものでもないからね? 


『<問題を解決できる力>ってもの自体が、誰かのおかげで身に付いた』


という現実から目を背けてる。それがなきゃ、<問題を解決できる力>そのものが身に付いてなかったはずなのにさ。


『ネットとか見ただけでもいくらでも情報ぐらいあるだろ!』


とか言うのもいるだろうけど、


<デマや誤情報も入り混じる玉石混交のネットの中から有益なものを探し出せる能力>


自体、どうやって身に付けられたのさ? 自分以外の<何か><誰か>のおかげじゃないの? それと出逢えた幸運があればこその話じゃん。


だから私はね、主人公も主人公の親も見捨てたくないんだ。本当は。


作劇上の都合で悪役に仕立て上げることはあっても、それを望んでるわけじゃない。


で、今回は、どっちも救われる話にしたいなと。


もちろん、主人公が何の努力もしないで救われるってのもさすがに違うと思うんで、努力はしてもらうつもりだけどさ。その、<努力ができる状況>が、もたらされるわけよ。


ただ、基本的に脇役の立場になる主人公の両親についての描写は割愛するだろうから、両親の方は何の努力もせずに救われる形になるかもね。


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