乗客、船員達の奮闘ぶりが、静かに丁寧に伝えられています。

Twitterでフォローしている時から感じていましたが、文章の構成能力が非常に高く、短く伝える事もできれば、今回のようにある程度長いエッセイでも要点が明確で、簡潔簡明な文章はあっという間に読んでしまいました!
依然収束の目処が立たない新型コロナウイルスですが、クルーズ船『ダイヤモンドプリンセス号』は、世界でも稀な日本の対応含めてその名を一躍世界中に知らしめました。
当初の対応は国内はもとより、各国からの批判もありました。
自分も厚生労働省の対応に不満もありましたが、著者のTweetを見た時に、人は同じ境遇でも悲観的な人も居れば楽観的(失礼)に捉え、明るく振る舞う事もできるのだと、こちらから励まされるような不思議な感覚でした。
しかし、今回改めて手記を読ませて頂き、改めて気付かされました。
そうです。著者は楽観的にのほ〜んとしていた訳ではなく、本当は感染の恐怖と戦いながらも、毎日のように明るい話題をTweetしていたんです。
このような本来ならホスピタリティが必要な被災者側に、逆に励まされる事は過去にもありました。
被災した立場でも懸命で、前向きに、辛抱強く耐える。
そういう方々を知る事は、復興への希望となり、人と人の絆を強まる事に繋がります。
著者をはじめ、ダイヤモンドプリンセス号の感染拡大に携わった全ての方々を心から尊敬します。

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