千堂アリシア、新しい研究に臨む
今回、千堂アリシアと<
『いくつもの都市を経由してメイトギアの遠隔操作を行う』
というものだった。
それ自体は、もうすでに一般的に行われていることである。メイトギア同士をリンクさせることもそうだが、例えば、かつてエリナ・バーンズが入院中もメイトギアを自身で操作することで仕事に出たり、アリシアが
もっとも、エリナ・バーンズの場合は
ただ、アリシアがニューオクラホマに出張した際にアリシア2234-HHCとリンクしていた時には、
まあ、それについては、例の騒動の中でアリシアが忍者のように夜闇にまぎれてあれこれしていたことで、アリシア2234-HHCの方の処理が間に合わなかったりしたのも影響していたのだが。
ともあれ、その一件もきっかけとなり、『いくつもの都市を経由してメイトギアの遠隔操作を行う』ことの精度をより高める研究が行われるようになったというのが事実だ。
なお、現在ではこれは、
『本人が出張しなくても遠隔地での視察が行える』
『実際に赴かなくても遠方の親族と顔を合わせることができる』
という形では大きな問題なく普通に行われているし、そういうサービスを提供している企業もある。
これを利用し、僻地に医師を直接派遣しなくても都市部と大きく差がない医療が受けられるというのもある。
が、これも、都市のファイアーウォールの外にある僻地の場合では、やはりわずかなタイムラグが生じ、特に繊細な処置が求められる事態ともなれば、緊急搬送により都市部への患者の移送を余儀なくされる事例もあった。
今回の研究は、むしろそちらに重点が置かれている。都市のファイアーウォール外にある僻地での医療の質をさらに高めるというのが、最重要課題なのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます