様々な傾向の短編が収められていますが、「登る、登る。」と「しあわせのおと」は必読です。夢がそのまま抜け出てきたような訳の分らないさまよい感に捉われるでしょう。「道を聞く人」と「ハットの男」も不気味でお勧めです。
1話、1話、非常に完成度と満足度の高い素晴らしいお話ばかりです。ありきたりの異世界物に飽き飽きした方に是非お薦めです。文体も詩的なセンスに溢れており、素晴らしいです!
この適度な行間が、次々に画面をスクロールさせて物語にスピード感を与えています。特にシンプルな情景描写が好感が持てます。次の短編作品に期待しています。