第53詩 もしもわたしが消えたなら
もしも わたしが消えたなら
世界は姿を変えるだろうか
いいえ
世界は色を持ったまま きっと輝き続けるでしょう
けれど
それは ごく一般的な世界の中で
ひと一人消えた世界 約六十億の葉っぱ一枚
誰も気にも留めないでしょう
けれど
ひと一人には ある程度の生きる場所がある
わたしとかかわり 覚えていてくれる人々
彼らの悲しみは わたしの悲しみ
ひとひとり されど一人 たったひとり
大きなくくりでは見えなくても
すぐそばにいる 知っている人
寒さで頬を染めている それは生きている証だから
いつか 消えて逝く証明
それでも人は歩かなければ
もしも誰かが消えたなら
小さな世界は色を変えることでしょう
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