第49詩 悲観的未来の道標

 真夏の青空

 飛行機雲が浮かぶ

 そんな休日 眠気覚ましのコーヒー

 ふとよぎるのは きみの涙顔

 どうか と願う

 消えないで、ここにいて、と


 石に蹴躓いて 転びかけた時

 きみは支えて 苦笑していた


 雪合戦 固い雪だま

 流石に顔面直撃は 酷かった


 何度泣いていても 必ず傍にいてくれた

 例え離れていても 心は繋がってたよね

 同じ空の下で きみの笑顔があるなら

 きっと生きていける 世界全てが敵にまわっても


 だから

 きみを泣かせたい訳じゃない

 どうか きみに笑顔でいて欲しい

 例え 世界が絶望に突き落とされても

 必ず 希望の歌を歌うから


 どんなに不幸な未来が 待っていると断言されたとしても

 それはまだわからない未来でしょ?

 あなたにそれを決める権利はない


 全て決めるのは わたしであってあなたであるから


 真夏の青空 飛行機雲

 蝉が鳴いている 命が噴き出す


 眠気覚ましのコーヒー

 きみが淹れてくれた だから──


 よぎるものは悲しくても 明日を決めるのは誰でもない

 踏み出すのは ひとりひとりで

 誰にも遮らせることなど出来ない


 今 泣きたくて恐ろしくて

 未来を悲観して 崩れ落ちる

 それでもすがるものなど ここにはない


 だから 歌を歌おう


 いつか 届くと信じてるよ


 きみは わたしの道標みちしるべ

 きみの笑顔が見たいから だから何があっても


 手を取るから

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