第32詩 この世が虚構世界なら
この世がマンガの世界なら
物理的距離は 一コマで飛んで あなたに逢いに行けるのに
新幹線だって 飛行機だって あのピンクのドアだって超える
瞬きの間に きみのところへ
この世が小説の世界なら
ページをめくれば 次のシーンで 場面は移り変わるのに
流れるような文章が わたしの心を代弁するはず
簡単にほら きみの心へ
この世は虚構などではなくて
この世は残念ながら現実で
夢物語は 睡魔の向こう
例え どれだけ願っても
例え どれだけ恋焦がれても
それは あなたが知らない時間 わたしだけの見えない痛み
あなたと出逢って 変わった景色を
あなたとわたしは 別の目で見る
だから教えてあげられない
これほど 世界は美しいのだと
あなたとわかれて 変わった景色を
あなたとわたしは 別の目で見る
だから決して教えない
これほど 世界は灰色なのだと
この世が虚構の世界なら
どうか あなたが書き換えて
あなたを幸せにしてください
それを わたしに読ませてください
この世が
あなたは地を踏み締めて
わたしに虚構を教えて欲しい
例え 真でなくたって
あなたの笑顔が見たいから
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます