第33詩 叙述詩

昨日までと違う

時計の針が わずかな時を刻んだ

向こう見ずで 自分都合な

明日はもう何処にもないの


選ばれて 救われて 何もなし得ずに

それでも きみは行くのか

闇夜に更ける昨日へ


突拍子もない 絵柄すら浮かばない

それでもただ 前に進むだけ


もうどうしようもない そんな妄想癖は

わたしを戸惑わせているだけで


そんな叙述詩は 遥か遠く


行く先々に 落とす影は

脇目も振らず わたしを追う

逃げ場もないのに 叫んで泣いた


きみを忘れたいのに どうして消えてくれないの

傷だらけでも 届かないのに


いくら時代を駆けようと

交わるはずの無い 心の音色は

どうか届かないで


自分本意で わがままで

優しい言葉も 痛みさえも


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