第26詩 スケッチブック

いつか見た あの夕暮れ

留まることを知らぬ雲が 流れて行く

何処までも続く 青と赤に彩られたスケッチブック


ぼくらはまだ幼くて 何もわからない

そんな弱音は 聞きたくない

ほら 飛び出すんだ


輝き続ける美しき翼 力を込めて羽ばたくんだ

青き空 白い雲 明るい太陽

白銀の月 星々が笑っている


きみとなら何処へでも行ける気がするよ

ほら全力で 走り出せ


何も考えられない真っ白な中で 光る石を一つ 見つけた


色鉛筆で塗り潰す景色 何色に見える?

きみだけの色 それは絵の具だけでは足りないよ

誰も知らない ぼくだけの きみだけの

たった一つの いろ なのだから


閉じたスケッチブックを持って 翼を広げて 空高く

きみもぼくも 知らない何か

探す旅 今 ここから始まる

虹色の道の上 先も知らないその道を行け

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る