第一章 4話 魔王城・・・なんか、とてもピンクです。
母(ターグリフ)が生み出した漆黒の先、魔王城へたどり着いた。
ただ、いきなり中だったので、魔王城の外観を見ることができなかったのは残念だが、魔王城の内装は想像を超える残念な感じだった。
「なんか・・・とてもピンクだね。」
少し悲壮感を漂わせながら母に言うと母から
「そうなのよ、ピンクなのよねぇ・・・
魔王城の内装は前魔王、つまり魔王のお父さんが次期魔王の趣味に合わせて内装を決めて良いことになってるの。
ただ、それも魔王が十歳の成人してからは色は戻さなきゃならないから、あと5年はこの色の可能性が高いわね〜」
「はぁ・・・というか、魔王は女の子なんだね〜」
「そうなのよ。あ、まさか、もう女の子に興味があるの?
確かに、私(サキュバス)の息子だから異性に惹かれるのはわからなくも無いけれど」
「ち、違うよ!!そういうつもりで言ったんじゃなくて、魔王っていうくらいだから男なのかなぁって思ってただけだよ!」
「あぁ、そういうことね。
まぁ、前の魔王は引退したけれど男だったわよ。
歴代の男が多いのも確かなの。
ただ、男の魔王は、私みたいな女性の魔族からは誘惑にかかりやすくて、特に前の魔王はサキュバス一族からは素敵な事も相まって本当に誘惑されまくっていたの。
一時期は魔王はサキュバスに操られてるなんて言われたことすらあったぐらいよ。
だからこそ、私が前の魔王の四天王だったなんてこともあるんだけどね、ふふっ。
ただ、それじゃいけないからって、魔王の子供3人のうち、長男、次男ではなく、長女が魔王を引き継いだのよ。」
なんか、とてつもなくサキュバス・・・もとい、母親の黒い部分を知った上で、魔王城を案内してほしいと母に伝えた。
「良いわよ。でも、やっぱり魔王城にきたからには魔王に挨拶はしておかないといけないから、魔王城を案内する前に、魔王に会いに行きましょう。」
「え、やっぱり、そうなるよね・・・
魔王様って怖く無いの?」
「怖く無いわよ。安心して良いわよ〜
まぁ、私の息子を怖がらせたら、魔王だってただじゃおかないから。お母さんがいるから安心しなさいね〜」
母親の溺愛ぶりを目の当たりにした上で、僕は緊張した面持ちで魔王国のトップに会いに行くことになるのであった。
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