白い建物

椎名由騎

都会から離れた田舎町

 都会から離れた田舎町に周りとは似つかわしい白い建物が建っている。ただ人の気配はなく、空き家だと思っていた時に地元では人間が出たり入ったりしているのと時々見かける。いったいこの建物はなんでしょうか。


 一つ分かっていることがあります。外には数多くのポストが取り付けられています。

 二つ目に気付いたことがあります。複数で入るのではなく、必ず一人が入っています。

 三つ目に分かったことがあります。必ず一か月近く同じ人が入っていきます。

 さて、、この建物は何でしょうか。

 私は勇気を出して建物から出てきた人に話をかけました。

「この建物はいったい何ですか?」

 そう訊ねた私にその男性は優しく教えてくれました。

「ここは旅をしている人が使うシェアハウスだよ」

 家を持たず、国内を旅そする人が一か月三万円近くで借りられるシェアハウスらしく、国内にも数件こういった物件があるらしい。たまに泊まる時期が被り、二人や三人で泊まることもあるらしい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

白い建物 椎名由騎 @shiinayosiki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ