退院後とまとめ

手術は無事終わり退院。

これで全ておーわりっ!…ではなし。


手続きいろいろ。


今回の入院・手術費用はもちろん二週間分処方された鉄剤も生理痛でもらったロキソニンも私の費用負担は一切ありません。

…いや、ロキソニン代は私が払わなきゃいけなかったのでは。どうなの。

そして交通費も建て替えのち全額振り込まれるのでその申請。OK


次は骨髄移植ドナー支援事業奨励金。

自治体が骨髄ドナーとそのドナーの勤務先に奨励金を出す制度。

実費負担ゼロとはいえ仕事休んだりで少なからず金銭的ダメージはあるわけで、そのカバー?勤務先にはちゃんと休みを与えて偉い。的な。

全ての自治体で行われているわけではないけど幸いにも我が自治体は制度あり。使わない手はない。

全ての書類整え窓口へ。

申請の旨伝えると、一瞬固まる受付の若いにいちゃん。

「ちょっと確認して来ますのでお待ちください」

……………


来ない。


だい〜ぶ待って、もっと上の偉い感じの人が登場。

オレンジ表紙のなんか分厚い規約?条例文?みたいなものを携え。

そらそだわ、こんな申請、そうそう来ない。手続きも慣れてないですよね〜。二人してしどろもどろに要件を確認し書類受理。

後日無事に満額14万円振り込まれました。


14万円が多いのか少ないのか。

合計すると平日に10回近く全休や半休をとりました。

私はいちおう正社員で土日も出社有りなので代休や有給を使えましたが

もし非正規雇用だったら、もし代休も有休もなかったら…

ギリギリの金額なのでは。


あ、入院保険によってはドナー入院でも給付金が下りるそう。

私の簡保のやつではだめでした。ちぇっ。

掛け金の高いやつに入っている人は結構プラス収支になるかも?


そして退院から1ヶ月後、術後検診。

先生お久しぶりです。


「患者さんの体の中で細胞が定着して、血を作ってる頃かな

何か感じますか?」


…何か?とは?


「シックスセンス的な、何か」


えっ……全く想定外の問いかけ!

血液内科の先生なんて最先端科学バリバリの人種だと思ってました。まさかそんなスピリチュアルな問が出てくるとは。


ちなみに一切何も感じてないです。全く何もです。

出産経験をすることなく血を分けた存在ができたことはとても不思議な感じですが、何かを受信したりは、ええ全く。


研究者ほどロマンチストになる。とかいうからそれと同じ?なのかな


血液検査の内容は理想的な回復具合のようで。

「元気だね。本当に」

と先生しみじみ。

そうですね、先生のところに基本健康な人来ないですものね。

ありがたいことに健康でやらせてもらってます!

最後にぺこりお辞儀して診察室を出る。


これにて骨髄ドナーに係るもろもろ全て終了!お疲れ私!


骨髄バンク事業に関わって、色々思うこと考えることはありましたが、兎にも角にも健康はありがたい。もうこれが一番。


運よく健康を授かった人間としてこれからも献血事業にも貢献していこうと思いました。

骨髄ドナーよりだいぶハードル低いと思うので。皆さまも是非。



そして最後に、

患者さんから一年以内にドナーに送ることが出来るという手紙は私の元に届くことはありませんでした。

これがなにを意味するかを私は知る由もありません。

手紙は患者さんの自由意志なので、ただ単に出さなくてもいいかな。だったかもしれません。


でもドナー登録は継続し、またオレンジの封筒が届いたら協力しようと思います。


飲み会ネタには困らないし!


ドナー登録をしようか迷っている方の後押しが出来たか、逆に尻込みさせてしまったか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


松来さんのように移植を必要とする病に100%適合ドナーが見つかる世界を祈って。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

骨髄バンクのドナーになった話 @emocolo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ