第97話 反撃46(間接キス2)
「はぁ、はぁ、疲れたな」
「そ、そうですね……」
そ、想像以上でした……!
二人三脚なので身体が接触するのは覚悟していましたし、す、少しはそれを期待していた部分もありました。ですがここまでだとは思いませんでした!
先輩の男らしい鍛えられた身体が薄い布1枚しか隔てず当たるので、感触ははっきりとつたわってきますし、先輩のいい匂いも汗をかいているせいか物凄く感じました。
私の大好きな匂いなので、こんなに嗅いだらもうドキドキが止まらなくなっちゃいます。先輩が触れていた肩が少し熱いです。あんなにがっしり掴まれるなんて……。
二人三脚を走り終えた私は、先輩と一緒にスタート地点に戻って荷物を回収しました。荷物を回収すると、何やら先輩は飲み物を取り出して飲み始めました。
ふふふ、良い事思いついてしまいました!
華にキスとか、お、押し倒せとか言われましたが流石にそれは恥ずかしいし無理です。でも、間接キスくらいなら出来そうです!
それに……意識して照れてくれてる先輩は可愛くて好きなのでやっぱりまた見たいです……。
「ん?どうした?」
どうやら、私が先輩のペットボトルを見ていることに気がついたみたいです。
「せーんぱい!私にも一口下さい!」
「?ああ、別にいいぞ」
一瞬だけ眉をひそめて、怪訝そうな顔で見てきましたが素直に渡してくれました。私が飲み始めると、先輩はついっと視線を私を逸らしました。
ふふふ、これは頑張って間接キスをした効果があったみたいです。
「ありがとうございました、先輩!」
「あ、ああ」
飲み終わった私はは礼を言いながら飲み物を先輩に渡します。どうやら意識してくれているのか、私と目を合わせようとしません。
ふふふ、先輩が可愛いです。
「あれ〜、せーんぱい?もしかして間接キス意識しちゃってます?」
「なっ!?」
図星だったみたいで、先輩はかぁっと顔を赤くしました。
「ふふふ、先輩、顔が赤いですよ?」
照れてる先輩は何回見ても可愛いです。最初見たときは意外でドキドキしましたが、今は少し慣れて可愛く思っちゃいます。
こうやってからかってうのは楽しいです。どうせ先輩はツンデレさんですから、意識してるなんて認めようとしないでしょうが、バレバレです。
「うるさいな、意識して悪いかよ……」
「え!?……え、えっと……、悪くないです……」
え!?えー!?先輩が認めました!?
絶対否定してくると思っていたのに、そんな不意打ちはずるいです。そんな嬉しいこと言われたらドキドキしちゃいます……。ああ、もう……顔が熱いです……。
頰に手を当てると私の頰はとても熱を保っていました。
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