プロローグ2 ひとりぼっちの悪魔

魔界ーそれは悪魔たちのみが住まう世界である。

彼らは人間界に召喚され召喚主の願いを叶え、その対価として召喚主に何かを要求する。

最も多い対価は召喚主の魂など人間界の生物の魂である。

そして魔界には人間界・魔界の2つで力が強い者順に序列と言う位があった。

そして最高位が魔王であった。


位を持つ悪魔は様々な悪魔から尊敬される。


その悪魔の中で人間界・魔界の両方で強いというのに位をもらうことのできない悪魔がいた。


悪魔サフィーナ。


彼女は悪魔という者であるにもかかわらず、その反対の力(悪魔は本来、邪・魔・闇の力を持つ)『聖』に対抗できる体、力を持っていた。


『聖』の力は悪魔を滅ぼす。


そのため悪魔たちはサフィーナを『異端』とし、畏怖した。

彼女に関われば、自分たちの体が消滅するかもしれない。

彼女は『聖』の力を使えるから。


悪魔たちは彼女に会うことを避ける。

悪魔たちは自分の子にも彼女に近づかないことを言い聞かせる。

次第に彼女に関わろうという人もいなくなり、彼女の周りには一人も悪魔がいなくなった。

サフィーナは悲しんだ。

そして悪魔たちの記憶から自分が消えるのではないかと恐れた。

一人が寂しいとも思った。

時は流れ彼女の精神は徐々に弱くなってしまった。

悪魔の体は基本精神体である。

精神が弱くなると体も弱くなる。



そうして、彼女はひっそりと魔界で死んだ。












消滅しかけていた彼女の体に何者かがつかむ。


そして不思議な空間へと送り込まれた。

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対価は『友達』になることです。~侯爵令嬢は元悪魔~ カンナヅキ(伊弉冉 夜月) @snowcherry610

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