主人公の心境が鋭く描かれており強い印象を残している。 詳細本作。
安い牛乳をパッと買って家に帰ってきた。そうして今、買ったばかりの牛乳をマグカップに注いで電子レンジで温めている。ホットミルク、いいですよね。ホットミルクの暖かさが染みます。切ないです。
「ホットミルクってなに?」って聞かれたら、まず間違いなくこう答える。「あたためた牛乳だよ」でも、あたためた牛乳と一口で言っても、それは一種類なんかじゃないんだ。喫茶店でマスターがあたためてくれた牛乳。自分でカップに入れてレンジでチンしただけの牛乳。大切な誰かを想いながら、ミルクパンでゆっくりあたためた牛乳。出来上がったものはみんな同じ。だけど、何かちょっとだけ違う。それは多分、「愛情」って言う隠し味があるからだ。ホットミルクって、実は一つじゃないんだよ。