名前が同じ加害者が数人、警察の手によって疑いの目をかけられている。
「なんとなく」という勘でザックリとした真相を考えていたら当たった。だが、こういう特殊な例を使った殺人ネタを、リツはよく思いついたと思う。
そんな後輩を可愛がるリツ先輩の手を焼く姿も可愛らしくて、ついミステリーなのに青春の2文字が見え隠れする。
見え隠れするヒントの中に、謎の中に実は思いがけないものが含まれていることもある。それを紐解いて不純物を取り除いていくのがミステリーだと私は思うので、その不純物を取り除いて真相に辿り着いた先輩には思わず脱帽させられる。
短編として実に飽きない構成で楽しませていただいた。
ありがとうございます。