第10話 まずは書くということと、投稿サイトを利用して良かったこと

 まずは書かなくては始まらない。

 僕は実は毎日、日記を書いています。これが既に十年を超えていて、あまり気にもしていませんが、毎日一千字は書いています。これもあってか、やろうと思えば、物語は一日に一万字程度は自然と書けます。

 ここまでの連載で前に書いた通り、プロットを四十分割にすると、毎日、一万字を書くと、おおよそ二週間もあればまとめることができる。それも自然な感覚で、負担なくです。

 とにかく、書くことが何よりの訓練だし、書くことが自然になれば、悩みや苦痛の一部は軽減されます。僕が最近、書いていて感じる悩みは、文章が出てこないとか、そういう感じではなくて、この登場人物がこんなことを始めちゃって、どうやってこの先の展開をまとめればいいだろう、というようなことが多いです。大抵はプロットに合わせて、どうにかまとめて、先へ進みます。プロットがあるので、ストーリー展開に迷うこともないので、かなり楽に書くことができます。先が見えないわけではないので安心です。

 プロットのない場合の書き方は、まだ自分で語れるほどの確立はなくて、やっていることは、妄想を形にする、というだけになります。お勧めできる訓練としては一万字の短編を四分割して書く、という手法で、この一万字は非常に短いので、すぐできる。いや、それは僕だけなのかな? どちらにせよ、何かを書きたい人はまず一万字で書けばいいし、その一万字も、実際には二千五百字が四つです。長編にしたいと思えば、まずは、一万字が十本の連作短編、にすればいいと感じます。最初から完璧を求めてはいけません、これは絶対です。書いていくうちにそもそも完璧なんてないと気づけますが、とにかく、書くことが大事。投げ出さないことも大事です。完結させる、というのは、コンテストを抜きにしても、絶対に完結させるという意思を持つことが集中に繋がりますし、書き上がった時、終わった時の解放感は格別です。それより何より、けじめになる。僕の感覚では出来栄えはいくら設定を練ってプロットを練っても、終わってみなくてはわからないし、大抵は駄作なので、こんなもんかな、という諦めが大事でもあります。とにかく書いて、完結させ、また新しい作品を書く、というのが、何よりの訓練だと思います。

 僕が、投稿サイトを利用して良かったことは、公募に送るより楽にコンテストに投稿できること、そして読者の存在がわかることです。

 はっきり言って、僕の書いたものは鳴かず飛ばずです。それでも少ないPVでもありがたいし、感動する。公募に送っていた時は、読まれていたかどうかもわからないし、何人が読んだかもわからない。でも投稿サイトはすぐに数字が出る。

 僕はどういうわけか、同志をそれほど求めていません。それが以前にも書いた、投稿サイトの中で、乱暴に言えば「馴れ合いを拒絶する」という姿勢になります。素人の評価を求めていないわけではなくて、ただ作品だけで評価してほしい、というのが僕の願望です。作者の人格とか、愛想の良さとか人付き合いの良さではなく。僕自身はそういう姿勢で、他の方の作品を見てます。

 これからもどんどん書いていくつもりですが、投稿サイトがどことなく僕に満足を与えてしまっていて、それが怖くもある。満足してしまうと、足が止まってしまう。もっと歩き続けたい、もっと走り続けたい、這ってでも前に進みたい、そういう気持ちを忘れないようにしたいと思います。

 この創作論はただの主観で、勢い任せの文章です。あまり創作論になりませんでしたが、誰かの何かの助けになる……、とも思えないなぁ……。こいつの言っていることは間違っているよ、と思っていただいて、構いません。自分はこれが正しいと思う、という手法や理論で、どんどん文章を書いていください。そして僕に本当に正しい道筋、理屈を、教えてください。そうすればまさに、ウィンウィン、です。いや、僕が得するだけかな?

 では、多くの方に創作の神様からの光が降り注ぎますように。



オススメ曲

日向坂46 「ソンナコトナイヨ」

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