少女が何を話しているか終始分からないので、男の話しぶりから推測するしかないのですが、男の少女への後悔と、諦めと、少女への愛が伝わってくるから不思議です。もうすぐ会えなくなってしまうのは分かっているけれども、その時間をギリギリまで共有したい、そんな感じですかね。目に見えないものをあえて不鮮明に具現化してみて、そこに愛があるのなら、それは愛と言っていいと思います。少なくとも、彼らの間には、必ず存在すると。
どう解釈すればいいのか、本当のことはよく分からないのですが、もう二度と会うことのない、過去の大切な人の存在を、ふと思い出しました。もっと自分が強ければ、相手を大事にできたのになぁと。不思議な少女の質感が、本当に触っているかのようにリアルに伝わってきました。