第3話飲み屋に行ったら巨漢に襲われた

ストロング通りの散策をしていると異世界人でも大丈夫そうな大衆飲み屋さんらしいのを見つけたので入ってみた。




中華な建物なのに中に入ると西部劇に出て来そうなバーがあった。飲み物以外にも軽く夕食がとれるようで日本のダイニングバーと変わりが無さそうだ。




可愛らしい少年が給仕をしていたので話かけてみた。




「ねえ、メニューちょうだい」




「ちょっと待っててください」




はーい、待ってますよ!可愛い少年だな。私も生きていた時に入った居酒屋で小学生2年生の女の子が親の手伝いとしてジンジャーハイボールを作ってくれた時はニヤニヤしちゃったもん。あーなんか女になってたから思考と趣味が変わった気がする・・・




なんて考えていると少年がメニューをくれた。




メニューを見てみると値段は ビールはエール系、ラガー系どっちも1杯銅貨25枚、ワイン系は銅貨30枚


ウイスキーはシングルで銅貨50枚らしい。スコッチの変わりにジャパッチって書いてあるのが笑える。たぶん頼んだら知ってるようなお酒がくるはずだ。




「ジャパッチダブルで食べ物はフルーツ盛りで内容はお任せ。銀貨2枚分で作って」




少年に注文して周りを見渡してみた。ほとんどのお客さんはビールを飲んでいるようだ。メニューの中にあった飲み放題コースはサーバーが机に置かれるようであっちこっちの机で10Lぐらいのドデカサーバーが稼働していた。




メニューや空いたサーバーを下げるのは魔法が一部やっているようでお客さんがメニューに書いたら自動で厨房の方に飛んで行っていた。半自動化が異世界でも進んでいるようだ。




ふわふわ浮いてやってきて机に置かれたウイスキーは予想通りの琥珀色で安心した。これで緑の液体が来たら飲めないだろう。匂いは花っぽく味は青リンゴとハチミツぽくまだ若いアルコール臭が残っていたが飲めるから大満足だ。フルーツは色とりどりのマスカット、カットマンゴーにイチジクだ。ただひとつ人面マンドラゴみたいなラディッシュ擬きが混ざっていたのでこれは食べずに放置だ。みたことない食べ物も普通に出てくるようだ。外国に来た気分だ。




そんなにお酒が強くないのでちょびちょびジャパッチを煽ってシングルぐらいを飲み終えた時にふわと体が宙に浮いた。




「何?」




と首を後ろに捻ると無精髭を生やした巨漢のおっさんがそこにいた。




「お嬢ちゃん一緒に飲もうや・・・」


や周りの笑い声が聞こえてはいるがジャパッチで酔っているので反応出来ずにされるがままに席を移動させられた。




巨漢の腕と股の間で席に座っていた。抵抗しようにも体格、魔法も使えないかつ酔っているのでどうしようもなかった。店員さんも助けにこないのでいつもの事なのだろうか。巨漢の胸をまさぐる手が痛い。しまいには上半身がはだけ下着をつけていないおっぱいが丸見えだった。巨漢は私の頭に無精髭を押し付け片手で酒を煽り、もう片方で私の乳頭を刺激して楽しんでいた。




こんな男に好き勝手されるが嫌だったが初めての経験で抵抗出来なかった。結局なすがままで、涙が出て来た。




正面上を見ると使い魔のハムスターが目を真っ赤に光らせて配信中のようだ。片羽が半分ぐらい黒くなっているので神様にもエッチの需要があるみたいだ。なんか悔しくなってきたのでハムスターに向かって




「助けてください」


っておっぱいまさぐられながら涙目で懇願してみた。




すると願いが届いたみたいで天井に魔法陣らしい文字が浮かび上がった。ゴリラが助けに来てくれるのかと思ったがそうではなく、代わりに金色の斧が降ってきて重量の流れにそって巨漢の頭を真っ二つにかち割った 。




私には斧が届かなかったが、代わりに脳天から素っ裸な上半身が巨漢の脳汁で真っ赤かになった。恐怖よりも風呂どこ?って思ってる私はサイコパスなのかな・・・

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罰として転生させられました ~異世界で覇王になった元カノに会いに行きます~ はこべら @hakohakobera

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