79 桜子さんのインタビュー

「よう、桜子。久しぶりだなぁ」


「だから、いつも一緒に居るでしょ?」


「まあまあ、固いこと言うなって」


「いやいや、固いのはあなたの……腹筋でしょ?」


「ほぅ、面白いじゃないか」


 俺はニヤリとして言う。


「バカじゃないの?」


「まあ、そう言うな。今日はお互いのプロフィール紹介でもしようじゃないか」


「唐突にどうしたの? もうお互いに知り尽くしているでしょ? 骨の髄まで」


「思い出したようにヤンデレ臭を出さなくて良いよ」


「うっ」


「ほら、読者様も色々と忘れているだろうかさら。改めて」


「はぁ……仕方ないわね」


 桜子はため息を漏らす。


「じゃあ、そこの椅子に座って」


「はいはい」


 桜子は言われた通り椅子に座る。


「じゃあ、お名前は?」


「東条桜子です」


「年齢は?」


「18歳、高校生です」


「じゃあ、スリーサイズを教えて下さい」


「それは恥ずかしいから……」


「言わないと、ギュピンします」


「くっ……う、上から、98・60・90よ」


「あと少しで3ケタの超大台に乗りそうなそのおっぱいは何カップですか?」


「じぇ、Jカップです」


「何でそんなに大きくなったんですか?」


「そ、それは……愛する彼氏に揉まれまくったから」


「愛する彼氏って?」


「い、今、目の前にいる人です」


「ふぅん? どんな所が好きなの?」


「そうね……いつも私のことを苛めるひどい男だけど……何だかんだ、優しいから。えと、エッチがメチャクチャ上手い」


「なるほど、桜子ちゃんはすごくエッチな子ってことでオーケー?」


「うるさいわよ!」


「はい、落ち着いて、まだインタビューは続くからね」


「え、まだ私のターンなの?」


「いや、むしろずっと俺様のターンだから」


「このエロインタビュアーめ。一体、何の撮影よ」


「受験勉強の調子はどうですか?」


「あら、今度はまともな質問ね。順調よ」


「息抜きは何をしていますか?」


「それは……か、彼氏とのエッチです」


「落ちてしまえ」


「何てこと言うのよ。ぶっ殺すわよ」


「自分のことを一言で言うと、何ですか?」


「また唐突ね……えっと、自分で言うのもなんだけど、美人で巨乳な学園の星よ」


「そうですね」


「ふふ」


「もしくは、マイルドなガ◯ラさんですね」


「それマジでやめなさい」


「すみません。インタビューを続けます」


「まだ続くの?」


「自分の体で一番自信がある所は?」


「そうね。変態な彼氏くんはこの胸にばかり目が行っているけど……脚にも自信があるの」


「でも、脚なら萌葱の方が良いぞ」


「うっさい! ぶっ殺すわよ!」


「どうどう」


「良いから、触ってみなさいよ」


「どれどれ」


 むにっ、むにっ。


「んっ」


「へぇ、確かに言うだけのことはありますね。引き締まっていて、かつ肉感もしっかりあると言うか」


「そうでしょ?」


「もっと触っても良いですか?」


「仕方ないわね。好きにしなさい」


「では」


 むにしゅしゅしゅしゅしゅさささささ。


「くああああああああああああああぁん!」


「どうしました、桜子さん?」


 俺の問いかけには答えず、彼女は椅子にもたれかかり、ビクビクと天井を仰ぐ。


「昇ったのか。相変わらず、チョロい女ですね」


「だ、誰のせいだと思っているのよ……」


「僕は軽く触っただけですよ」


「嘘おっしゃい! またとんでもないテクを披露して!」


「けど、気持ち良かったでしょ?」


「うん、死ぬほど」


「ド変態ですね」


「お黙りなさい。それよりも、そろそろ光一の番……」


「じゃあ次は、お尻を触っても良いですか?」


「まだ続くの!?」


「まあまあ、こっちにお尻を向けて」


「くっ……」


「お尻も大きくて立派ですね。安産型ですか?」


「知らないわよ」


「この大きなお尻は、彼氏に叩かれたりするんですか?」


「ええ、そうよ。ていうか、あなたが張本人よ!」


「なるほど、そうやって大きく育ったんですね」


 パァン!


「くああああああああああああぁん!」


「おや、どうしました?」


「……ど、どうしました、じゃないわよ。また思い切り私のお尻を叩いて……このドS男め」


「そう言う君は、ドMの匂いがプンプンしますね。もっと叩いても良いですか?」


「お断りします」


「良いから、黙って叩かせろよ」


「は、はい……」


 パンパンパンパンパンパンパアアアアアアァン!


「ふぐああああああああああああああああぁん!」


「どうしました? そんな風に大きな声を出して、またビクビクとしちゃって」


「……お、お願いだから、もう勘弁して」


「じゃあ、お尻はこの辺にして、最後はやっぱりおっぱいで締めましょう」


「って、終わってくれないの!?」


「うーん、それにしても大きいおっぱいですね。しかも、3ケタまであと2cmだから……僕のゴッドハンドで成長させても良いですか?」


「自分でゴッドハンドとか言うな」


「では、参ります」


 俺はペンとノートを置くと、気を高める様に深呼吸をする。


「良いから、触るならさっさと……」


 カッ!


 ギュピンギュピンギュピンギュピンギュピンギュピイイイイイイィン!


 瞬間、桜子の体が宙に浮いた。


 彼女はまるで果てしない宇宙でも見たかのように、絶叫した。


 そして、


「…………チーン」


「あ、死んだ」


 俺はベッドに沈んだ桜子の肩を揺さぶる。


「おーい、大丈夫か?」


「はぁ、はぁ……だ、大丈夫な訳ないでしょ? 何よ、今の技は?」


「別に大した技じゃねえよ。ただ、お前の突先を苛めただけだ」


「もう、何なのよ、この男は」


「でも……気持ち良かっただろ?」


「……この変態」


 不機嫌そうな顔で言う桜子だけど、俺がサラサラと彼女の長い黒髪を撫でてやると、どこか気持ち良さそうに目を細める。


「ねえ、光一」


「ん? どした?」


「普通にエッチして下さい……」


「……奇遇だな。俺もそんな気分だったんだ」


 俺は桜子のそばに寄る。


「いっぱいインタビューに答えてくれたから、好きなプレイをしてやるよ」


「じゃあ……ラブラブカップルで」


「俺たちは元からラブラブカップルだろ?」


「いつもみたいにいじめないで、優しくして?」


「お前……マジで可愛いな」


「ズキュン」


 そんなこんなで、俺は桜子を抱いた。







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