77 ドMのようでやっぱりドS、そして彼女の巨乳で遊ぶだけの男

「桜子、久しぶりだな」


「えっ? ずっと一緒に居たでしょ?」


「まあ、そうだけど。何となくな」


 俺はふっと笑う。


「じゃあ、あいさつ代わりにギュピンして良い?」


「いや、それはちょっと……」


 ギュピン!


「んああああああああああぁん!」


「おおぉ、相変わらず良い声で鳴くな~。俺もいじめがいがあるよ」


「い、いじめるって、バカ……」


 桜子はヒクヒクしながら言う。


「じゃあ、次はどうやっていじめて欲しい?」


「はぁ?」


「ほら、早くリクエストしろよ」


「リ、リクエストって……」


 桜子は戸惑いつつ、テーブルに置いてある鉛筆を手に取った。


「こ、これで……いじめて」


「何だよ、結局は欲しがりさんかよ」


「う、うるさい」


「じゃあ、可愛い彼女のリクエストにお応えして……」


 俺は手の平でくるっと鉛筆を回す。


 尖っていない平らな面を桜子に向ける。


「そ、それでいつものように、胸をつつくつもりね」


「いや、まずは肩からだ」


 ぐっ、ぐっ。


「あっ」


「そんなにデカいおっぱいをしていたら、肩が凝るだろ?」


「そ、そうだけど……んああぁ……」


 ぐっ、ぐっ、と。


「どうだ、気持ち良いか?」


「き、気持ち良くなんて……」


 コリコリっ。


「き、気持ち良いいいいいいぃ!」


「よし、良い子だ」


「はぁ、はぁ……ねえ、もう十分だから」


「えっ、次はおっぱいにしてやろうと思ったのに」


「えっ?」


「ほら、今ちょっと期待するような目になった」


「な、なってないわよ」


「じゃあ、次はおっぱい……」


「ゴクリ」


「……の上にある筋肉を攻める」


 グリグリ。


「んあああああああああぁ……じ、焦らしかと思ったら……そこすごいいぃ……」


「巨乳の女子はここ筋肉がよく凝っているからな。刺激してやると、ご覧の通りだ」


「はぁ、はぁ……ねえ、もう良いでしょ? これ以上はいじめないで」


「分かっているよ。ちゃんと、おっぱいも可愛がってあげるから」


「いや、そうじゃなくて、もう十分だから……」


「よし、今度はあえてど真ん中ストレートからだ」


 ギュコリッ。


「はっ……あああああああああああああぁん!」


 桜子は天井を仰いでビクビクとした。


「あっ、あっ……」


「大丈夫か?」


「全然、大丈夫じゃない!」


 桜子がむすっと頬を膨らませる。


「何でいつもそんなひどいことをするの?」


「えっ、楽しいから」


「死になさい」


「あと、桜子が死ぬほど可愛いから」


「ズキュン……じゃなくて」


 桜子は俺から鉛筆を奪い取り、


「こうしてやる! こうしてやる!」


 グサ! グサ!


「いて~、久しぶりに刺されたわ~」


「あっ、ごめんなさい。痛かった?」


「痛いね」


「ご、ごめんなさい……」


「じゃあ、罰として……そのおっぱいで俺にご奉仕しろ」


「え、どうやって?」


「そうだな~……ビンタしてくれ」


「どうしたの、光一? あなたの方がおっぱいをビンタするなら分かるけど……いつの間に、ドMに……きゃううううううううぅん!」


「良いから、黙ってやれ」


 俺は桜子の突先をつねって言う。


「わ、分かったわよ……」


 桜子は服を脱ぐ。そして、ブラジャーも外した。


「デカいブラだなぁ」


「う、うるさい」


 桜子はそう言って、自分の大きな乳を持ち上げる。


「い、行くわよ?」


「オッケー」


 俺は座してその時を待つ。


「え、えいっ」


 ぺちん。


「……おい、桜子」


「な、何かしら?」


「やる気あるのか?」


「えっ?」


「もっと、全力で来いよ、おっぱいビンタ」


「お、おっぱいビンタって」


「言っておくけどな、おっぱいビンタってのは……巨乳好きのロマンなんだよ!」


 俺は叫ぶ。


「い、いつもクールな光一がこんな風に声を荒げるなんて……そんな一面もドキドキしちゃう」


「お前、本当に可愛いな」


「ズキュン♡」


「ほら、遠慮しないで、俺の頬をビンタしろよ……その素敵なおっぱいで」


「うん、分かったわ、光一」


 桜子は頷いて、何か吹っ切れたような顔になる。


「行くわよ、光一!」


 バチィン!


 瞬間、俺の世界がぐるりと回った。


 ドシン!


「こ、光一!」


 ベッドから転げ落ちた俺に桜子が慌てて声を掛ける。


「だ、大丈夫!?」



 桜子は涙目で叫ぶ。


「……桜子」


「光一!? 良かった、意識はちゃんとあるのね」


「ああ……けど、これだけは言わせてくれ」


「えっ?」


 涙目を丸くする桜子に対して、


「お前のおっぱいは世界を獲れるぞ……ガクリ」


「光一いいいいいいぃ!」


 まあ、そんな下らない茶番の後……


「えいっ、えいっ」


 バチン、バチン。


「お、良いね~。これくらいの力加減がちょうど良いよ~」


「うふふ、何だか楽しくなって来ちゃった♡」


 俺たちはいつも通り仲良しだった。







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