76 水着で彼女をいじめた後に……

「桜子、新しい水着を買わないか?」


 一緒に桜子と俺の部屋に居る時に言った。


「いきなりどうしたの?」


「もうすぐ夏休みだから。それに、去年の水着じゃ小さいだろ?」


「まあ、そうね」


「こんなにデカく育ちやがって」


 モミモミ。


「あんっ」


「大きさだけじゃなくて、感度も去年と段違いだよな」


 ギュッ、ピン。


「んあっ!」


 桜子は悶えて吐息を乱す。


「も、もはや、あいさつ代わりに私を昇らせるのはやめてくれないかしら?」


「お前の体がチョロすぎるんだよ」


「ち、違うもん。光一のテクがすごすぎるんだもん」


「じゃあ、将来は男優になろうかな」


「えっ」


「そうすれば、ブログでもより良い記事が書けるだろうし」


「そんなのダメ! 光一は私だけのモノなの! 他の女とエッチするなんて絶対に嫌だ!」


「……桜子さん」


「な、何よ? じっと見つめられたら、心臓が破裂しちゃう」


「前から思っていたけど、お前って可愛いよな」


「ズキュン! 普通の褒め言葉なのにズキュン!」


「可愛くて、おっぱいもデカいし」


 モミモミ。


「あんっ♡」


「頭も良くて、第一志望の難関大学にも余裕の合格圏内」


 モミモミ。


「はんっ♡」


「そして、何より、俺だけのチョロインだ」


 ギュピン!


「ふああああああああぁ!」


 桜子がビクビクとする。


「はぁー……はぁー……」


「どうした、そんな風に息を切らせて? 俺はまだ2割の力しか出していないぞ?」


「こ、これで2割なの? じゃあ、もし10割でやられたら……」


「お前は死ぬな、きっと」


「し、死んじゃう……愛する彼の手で……ふふふ、それも良いわね」


「出た、ヤンデレチック」


「うるさいわよ」


「あー、吸いて~」


「唐突に何をよ? ていうか、水着の話はどうなったの?」


「おお、そうだった、そうだった。実はさ、もう何着か買ってあるんだ。桜子にプレゼントしようと思って」


「えっ?」


「一応、ちゃんとサイズは計ってあるからさ」


「こ、光一……」


「じゃあ、早速だけど着替えてくれ。簡易的だけど、部屋の端っこに天井から布をぶら下げているから。そこでな」


「なるほど、このためだったのね……もう、変態なんだから」


「良いから、さっさと着替えろよ」


「は、はい♡」


 少し強めに言うと、桜子は素直に従う。


「着替えたか?」


「ちょっと待って……」


 カーテンの向こうで桜子がゴソゴソしている。


 それから、カーテンがゆっくりとめくれた。


「ほう」


 まずは至ってシンプルなビキニだ。


「去年は白とピンクの水着だったからな。今年は、爽やかに明るい水色だ」


「う、嬉しい。これもまた、良いわね」


「胸は苦しくないか?」


「ちょうど良いサイズよ。ありがとう」


「じゃあ、何かポーズを取って」


「えっ?」


「去年もやっただろ? グラビア撮影だよ」


「そ、そんな、恥ずかしい」


「大丈夫、俺しか見ていないから」


「う、うん」


 桜子は照れながらも、ポージングをする。


「こ、こうかしら?」


「良いよ。けど、もっと胸を強調して欲しいな」


「こう?」


「そう、もっと前かがみになって……そうそう」


 俺はスマホで桜子を撮影する。


「じゃあ、次は普通に真っ直ぐ立って、両腕で胸を寄せて」


「こう?」


「そうそう。そのままキープね」


 俺はテーブルに置いてあった鉛筆を手に取ると、桜子の胸の谷間に差し込んだ。


「んっ!」


 そして、またスマホで撮影をする。


「このカットの煽り文句は『これが私の武器です♡』だな。魅惑のJカップと鉛筆がお前の武器だ」


「ち、違うもん!」


「あ、鉛筆じゃなくてコンパスの方が良いか?」


「そうじゃないの!」


「分かったって、怒るなよ」


 俺は桜子の胸から鉛筆を引き抜く。


「全くもう、イジワルな光一ね」


「ごめん、ごめん。じゃあ、次の水着をお願い出来るかな?」


「ふん、だ」


「早く着ろよ」


「は、はい♡」


 とんだドM彼女だなと思いつつ、ガサゴソが終わるのを待つ。


「あっ」


「どうした?」


「こ、光一、ちょっとコレは……」


「さっさと出て来いよ」


 俺が言うと、桜子がゆっくりとカーテンから出て来る。


 ぎちっ、みちっ、と音がしそうだ。


 それくらい、桜子の体は水着に締め付けられていた。


 おっぱいとか、もう溢れてこぼれそうだ。


「ね、ねえ。この水着、明らかにサイズが小さいわよね?」


「あれ、おかしいな? ネットで買ったから、サイズを間違えたかな?」


「絶対にわざとでしょ。顔だそう言っているわ」


「ああ、そうだ」


「認めた!?」


「ほら、早く適当にポーズを取れよ」


「うぅ~……」


 桜子はぎちみち状態でポーズを取る。


「どうした? さっきより表情も動きもぎこちないぞ?」


「当たり前でしょうが!」


 桜子が動くたびに、ぎちぎち、みちみちと音が鳴る。


「水着が悲鳴を上げちゃって。何て罪な体の女だ」


「わ、私だって苦しいんだから……」


 桜子は息を切らせて言う。


「うん、そんな風に悶えるお前を見たかったんだ


「この、鬼畜変態彼氏め……」


「じゃあ、別れるか?」


「い、意地でも別れてやるもんですか……」


 桜子は涙目になって言う。


「お前、本当に可愛いな」


 俺はハサミを手に持って、チョキンと切った。


 桜子を拘束していたキツキツの水着が解かれる。


「あっ……」


 俺は桜子を優しく抱き締めた。


「……ごめんな。お前のことが可愛いから、また苛めちゃったよ」


「……もう、仕方のない男ね」


 桜子は俺の頭を撫でてくれる。


「吸って良い?」


「おっぱい?」


「うん」


「良いよ」


 それからしばらく、俺は桜子に甘えていた。


「あっ、光一……あっ♡」


 やっぱり、桜子は俺高の最高の女だ。







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