62 お部屋で王様きぶん

 今日は久しぶりに、俺の部屋で桜子と一緒に勉強をしていた。


「んっ、あっ……」


 俺は鉛筆の裏で桜子の腕をグリグリとしていた。


「ちょっ、ちょっと……」


「ほら、お前も受験勉強をがんばっているから、腕が凝っているだろ?」


「そ、そうかもしれないけど……あっ」


 桜子は小さく声を漏らす。


「うん、やっぱり凝っているな。服の上からでも分かるよ」


「バ、バカ……」


「じゃあ、次はこっちだ」


「んあっ!? ちょっ、胸は関係ないでしょうが!」


「いや、こっちも凝っているかなって」


「この、変態……」


「けど、興奮するだろ?」


「バカじゃないの……」


 俺と桜子がそんな風に言い合っていると、


「いや~、ゲロ甘だニャ~」


 その声を聞いて、桜子はキッと睨みを利かせる。


「ていうか、何であなたが居るのよ!」


「だって、こーニャンに呼ばれたんだもん」


「何でよ、光一?」


「いや、まあ、ちょっとハーレム気分を味わいたくて(笑)」


「何を笑ってんのよ!」


「安心しろ、俺の恋人はお前だけだよ、桜子」


「本当に?」


「そう、萌葱はただのペットだ」


「ひどいニャン! けど、その扱いも悪くないのニャ♡」


「あ、そうだ。ちょっと王様っぽいのやりたいな」


「何よ、それ」


「良いから、良いから」


 俺はベッドの上に乗る。


「ほら、二人とも来いよ」


「そ、そんな誘いに乗る訳……」


 そう言いつつも、桜子はベッドに上がった。


 俺は彼女を抱きつつ、


「ほら、萌葱も来いよ」


「ニャン♡」


 萌葱もベッドに乗り、俺にすり寄って来る。


「あ~、最高だなぁ」


「ちょっと、何様のつもりよ」


「ん? 俺サマだけど?」


「最低ね……」


「とか言って、目がとろけているぞ?」


 俺は桜子の胸を揉みながら言う。


「んっ、あっ……」


「こーニャン、こーニャン、あたしも揉んで欲しいのニャン」


「分かったよ」


 モミモミ。


「って、何で太ももなの~?」


「いやぁ、前から萌葱の脚は良いなって思っていたんだよ」


「えっ、そうなの? じゃあ、もっと触ってニャン♡」


「ああ、良いぞ」


 モミモミ。


「ニャン♡」


「な、何よ。この浮気者」


「桜子は乳を」


「あっ」


「萌葱は脚を」


「ニャン♡」


「重点的に揉むな」


「こ、このエロ男爵……」


「別れるか?」


「別れないの」


「ったく、面倒な女だな」


「何よ、捨てるつもり?」


「良いぞ~、こーニャン。あたしの方が軽く付き合えるよ~?」


「この尻軽メス猫め!」


「確かに、桜子は愛が重い」


「うっ」


「でも、そこがまたクセになるんだ」


「そ、そうなの……喜んで良い?」


「ああ、大いに胸を膨らませろ」


「もう膨らんでいるもん」


「何だ、自慢か」


「ニャ~」


「ぶっころ」


 モミモミ。


「あんっ、あっ……あん♡」


 軽く揉んだだけで、桜子はすぐに大人しくなった。


「ふっ、チョロい女だな」


「チョ、チョロいとか言うな。少し気にしているんだから」


「気にしていたのか、可愛い奴だな」


「ズキュン……じゃないわよ、バカ!」


 それからしばらく、俺は両手に花を楽しんでいた。







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