56 彼女と部屋でまったり遊ぶ

 3年生に進級して初めての休日。


 俺は桜子の家でまったりしていた。


 一方、彼女はぐったりしていた。


 決して、俺がエッチなことをした訳じゃない。


「はぁ~……」


「お疲れだな、桜子さん」


「だって、あのクソ猫が……」


 新学年になって、クソ猫、あるいはメス猫こと要石萌葱かなめいしもえぎと同じクラスになった。


 そのせいで、桜子さんは心身共に大分お疲れのようだ。


「何で、よりによってあの女と同じクラスなのよ……最後の学年なのに……」


「そんなこと言ったってしょうがないだろ?」


「でもでもぉ、光一ともっとイチャイチャしたいのに、あのメス猫が邪魔するんだもん」


「今こうして、二人きりだから良いじゃないか」


「うん……」


 俺は片腕で桜子を抱き寄せて、頭を撫でてやる。


「髪、サラサラだな」


「そうかな? ちゃんとお手入れしているから」


「おまけに、良い匂いだ」


「ひゃんっ……そ、そんな、嗅がないで~」


「シャンプー変えた?」


「よ、よく分かるわね」


「もちろん、お前のことなら、何でも」


「ゾクゾクしちゃう……あっ、首を舐めたらダメ……あんっ」


「猫が鬱陶しいなら、俺がお前の犬になってやろうか?」


「い、犬ぅ?」


「いつでも、ペロペロしてやるぜ」


「あっ、あっ、あっ、あぁ~ん♡」


 桜子はハァハァと息を切らす。


「こ、光一は……犬じゃなくて、彼氏なの」


「へえ、嬉しいこと言ってくれるじゃん」


 モミモミ。


「あっ……胸を揉まないで」


「彼氏だから、良いだろ?」


「い、犬に戻りなさい」


 ペロペロ。


「あんっ、あっ! ど、どちらにせよ、変態ね」


「じゃあ、別れるか」


「絶対に別れないもん!」


 桜子はプンとして言う。


「そうだ、桜子。これを渡しておくよ」


 俺は服をめくってそれを出す。


「……そ、それは」


 桜子が驚愕する。


「私のブラジャーじゃない!」


「ああ、可愛い桜色のブラジャーだな」


「何をサラっと言っているの!? ていうか、何で持っているの!?」


「いや、さっきトイレに行った時にお前の母さんに会って、洗濯物をたたんでいたから。お前のブラジャーを預かって来たんだ」


「この変態!」


「あ、しまった。パンツも一緒にもらって来るんだった、俺としたことが」


「このド変態!」


「そう怒るなって。ほら、春とはいえまだ肌寒いからな。俺が温めておいたぞ」


「こ、こんなもの……」


 すると、桜子は上着を脱いで、それからいま着けているブラも外す。


「もう着けられないんだからね!」


「いや、思い切り着けているし」


「あっ……光一の体温が……感じちゃう」


「お前こそド変態だよ」


「だ、だって……ハァハァ」


「発情すんなよ。嫌らしい女だな」


「も、もうまた、苛めるような口調になって~。最近の光一は優しくて、ラブラブだったのに~」


「ああ、ごめん。お前を見ていると、何だか苛めたくなるんだ」


「ひ、ひどい……」


「先っちょつねって良い?」


「ぶっころ」


「冗談だよ。じゃあ、キスするか」


「くっころ」


「いや、意味不明だし」


 ちゅっ。


「……お腹すいた」


「あ、そうだ。さっきコンビニでこれを買って来たんだよ」


 その品物を俺はテーブルに置く。


「さくらもち?」


「そう。お前にぴったりだろ?」


「もう、バカ」


「あ、でも、共食いになっちゃうか」


「嫌なこと言わないで」


「じゃあ、食べるか」


 俺はさくらもちをつまむと、


「ほれ」


「ちょっと、そんな雑にしないでよ」


「良いから、さっさと食えよ」


「は、はい……♡」


 俺に強めに言われて何だかんだ興奮しながら、桜子さんはパクっと食べる。


「どうだ? お前のおっぱいみたいにモチモチだろ?」


「う、うるはい……ゴクリ」


「美味いか?」


「ええ。あなたの余計な一言が無ければもっとね」


「じゃあ、今度は一緒に食べるか」


「でも、あと一つしかないわよ?」


「こうすれば良い」


 俺はさくらもちを咥える。


「ほれ」


「えっ?」


 桜子は戸惑ってたじろぐ。


「早くしろ」


「わ、分かったわよ……」


 そして、照れながらも、反対側をパクっとした。


 それから、俺はゆっくりと食べて行く。


 徐々に俺が迫ると、桜子は明らかに動揺していた。


 そのまま彼女はほとんど食べられず、最後にキスした。


「んっ……んぐっ……ぷはっ」


「どうした?」


「ち、窒息する……」


「俺がほとんど食べたじゃん」


「バカ……あなたといると、何でもアブノーマルになっちゃう。もっと普通に食べて楽しみたかったわよ」


「じゃあ、普通に食べるか」


 俺は手早く桜子の服を脱がせた。


「えっ?」


 パクッ。


「へっ?」


 モグッ。


「あっ!」


 ちゅっ♡


「あんっ♡」


 俺は桜子から顔を離す。


「キスマーク、付けておいたぞ」


「バ、バカ~……」


「けど、一つだけじゃ不安だな」


「えっ?」


 この後、俺は桜子の体の至る所に印を付けた。







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