第11話 新人種・村人(NPC)
僕たちは帰りながら手記を読んでいた。
「そういえば私たちも急に世界がかわったわよね。今頃友達とか何をしてるのかしら」
「この冒険者ってのも気になるし変化後の日本について何も知らないな僕たちは。」
「何をしんみりしているんだ君たちはっ俺様は憤りを感じているよ。」
「は?なんでよこの人たちも被害にあったんじゃない同じよそんなの」
「でもこの愚民は俺たちを異端者として攻撃を仕掛けようとしたんだろ?許せるわけがないだろう」
確かに魁夢の意見もわかる。もしその儀式が成功していて僕達への攻撃が始まっていたら、、、想像するだけでゾッとする。そんな話をしながら1日が終わった。
次の日。辺りの話題はある事でもちきりであった。広場にはまたたくさんの人がいた。するとある女が何か言い始めた。
「皆さん!聞いてくださいっ私はある人達に怪我を負わされました。見ていただけたら分かる通りですが。今、医療系の能力会社のaid pray(祈りの援助組)さんに助けて頂いている状態です。では何故皆さんに話す必要があるのか。それはモンスターにでもここにいるプレイヤーの皆さんではないと思ったからなんです」
皆がざわつきだした。モンスターでもまPK(プレイヤーキル)でも無いのに、致命傷なんてありえないからだ。
しかし僕たちには少しあてがある。嫌な予感がした。
「私は4人組の2つ要するに2パーティーに会ったのですがその2パーティーの同じような役割の人が同じ能力を使っていたんです。攻撃、防御、回復どれにおいても同じ能力でした。恐らく私たちにはありえない話なはずなんです。なので皆さんと情報を共有して調べて貰おうと思いました。」
やはりだ。これは恐らくだが【冒険者】の仕業だろう。いつもなら報酬でしか動かない会社やプレイヤーたちも相談をしだした。皆、自分たちや自分たちの街に危険が来ていると感じたのだろう。しかし会社同士が提携を組むでもなく個々に調査をしては周りに共有するといった形だった。
そうして1ヶ月が経つ。特に大きな進展は無く、嘘か真か分からない噂がでたりそうした嘘で儲けようとしたりと頓着状態であった。僕達がかき集めた情報はこうだ。
・役割に別れたギルドという同業者組合のようなものがあり、そこに所属して、役割事の職業(ジョブ)につくらしい。
・大体5人か4人で1パーティを作り、
回復(補助)1(2)盾1攻撃2の役割になる。
・プレイヤーと違い冒険者には自分のレベルを持ち、レベル事に覚えるスキルや魔法がある。
・スキルや魔法はプレイヤーのように独自のものでなく、役割によって共通し ていて技が熟練度によって強くなったりしない。
人と人との戦いはしたくないなと思いつつしっかり念頭に置いておいた。
真なる世界の主人公たちよ。 独。 @lowat9
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