リバーサー『存在するだけでこの上なく危険なものたち』

エピローグ

「女神様、全ての大戦、つつがなく終了いたしました」


「あら、そう」


「こちらが全戦闘結果になります」


「そこ置いといて」


「……あの、ご覧にならないのですか?」


「嫌よめんどくさい。あ、だったらあなたの口から結果教えてちょうだい。どうだった?」


「はい、その、率直に申し上げまして、こちら側が用意した九十九の、ほぼ惨敗かと」


「やったじゃない」


「……やった、ですか?」


「そうよ。これで計画通り、ちゃんと負けてくれた。何あなた、聞いてないの?」


「申し訳ありません、急なことでしたので前任者からの引継ぎも不十分なもので」


「だったら教えてあげる。これはね、証明なの」


「証明ですか?」


「そう。あほな他の神どもは転生者やチートが秩序を乱すとかなんとか、あれよ、外来種による生態系の崩壊、とかいうんでしょ? だけどこれで証明できたわ。転生者やチート能力者はそんなに強い存在じゃない。だからどんどんやっていきまよーってね?」


「それは、おめでとうございます」


「当然の結果よ。まぁ、勝って調子に乗っちゃったやつらもいるみたいだけど、そいつらへの天罰はちゃんと用意しときないさね」


「それは、わかりました」


「そ。じゃ終わったんなら出て行って」


「すみませんもう一点、こちらは別件で、その、と呼ばれるものでして。発見できたと」


「先に言いなさい! ドコ! あの糞目ん玉は!」


「詳しい状況はまだ、ただ捕獲は可能だとのことです」


「だったら早く! ……いえ、そうね。だったらもっと、面白いことしようじゃないの」


「面白い、ですか?」


「そうよ。エリア、まだたくさん残ってたわね」


「はい予備として数、残っております」


「だったら早く行って伝えてきなさい。目ん玉は直ちに捕獲、転送、そして百体目にしなさい」


「それは、戦わせるという意味ですか?」


「私は早く行って、と言ったの、聞こえなかったかしら?」


「申し訳ありません直ちに向かいます!」


「目ん玉、目ん玉、目ん玉、目ん玉、ぶっ殺してあげるわあの糞目ん玉め」

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『自主企画用設定』女神からの九十九人の刺客 負け犬アベンジャー @myoumu

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