第39話 行動開始
「さて、先ずは海外の抹殺対象を消さないとな」
シェイカーを2回振り、テレポートを使って中国まで飛ぶ。場所はうって変わって中国のある街の裏路地に転移する。
辺りを見渡し、頭についてるバンダナを外し、左腕に巻いておく。
その後、端末を確認し、標的の乗る車を見つけ、そこに見えない印をつける。
「よし、後は標的が車に乗るだけだ」
後は適当に隠れる。
1時間経過して標的が自身の部下に誘導させられ車に乗った。
俺の仕掛けた罠に気づかずに。
車のエンジン音が鳴る。そこで俺は指を鳴らした。
「さようならだ」
そう言った瞬間、車が大爆発を起こし、標的事焼き払われる。
「火葬する手間が省けたな」
先ず一人。テレポートを使い、次の標的がいるロシアに転移した。
場所はシベリア。相変わらず寒い場所でもあるが、シェイカーを振って軽い火炎魔法で温まる。
「ジャキン=ホーン大統領の暗殺か……彼は内戦を引き起こした戦犯だ。つまり、暗殺すれば逆に喜ばれるってもんだ」
標的がいる場所に向かおうと足を動かす。その際、通信が入った。
「こちら陸也。応答した」
『冥じゃ。米国の標的を排除したぞ』
あら、俺が中国のお偉いさんを排除してる間に冥も行動してたか。
「どうやって米国に行った?」
『大尉。儂の【鬼走り】を忘れたか?儂ほどの力があれば、大陸横断など容易いぞ』
「そうか、無理するなよ。オーバー」
『了解じゃ。後はイギリスの連中を始末して日本に戻る。アウト』
通信を切り、任務に戻る。
それにしても冥も俺と同じく容赦ないな。まぁそうでなければ軍に入れないが。
「さて、では魔法で排除してみるか」
シェイカーを5回振る。色は赤色に変わる。
赤は最上級の魔法の行使を可能とするレベルの魔力量を示す色だ。
これで後は魔法の術式を展開すれば、あっという間に放てるのだが、今回は抹殺だ。最上級魔法を放つにしても派手に撃つわけにはいかない。
「では……【デスサイズ】を放ってみるか。対象を千里眼で探して、と見つけたな」
ホーン大統領は呑気に書類を見つめているだけか?一応影武者という事を考えて他を探しているが、他には…いるな警戒心が強い奴だ。影武者を含めて4人いる。
「なら影武者事、即死に追い込むだけだ」
シェイカーを使っている状態の俺は無詠唱で魔法を行使する魔法使い。並の魔法では俺の力は感知できんよ。
「【デスサイズ】、起動」
指をパチリと鳴らす。効果が現れるのは二日後だ。せいぜい足掻くんだな。
と思った矢先だった。
俺の端末に着信が入る。
俺の持つ端末はこの世界の時代に合わせ姿形が変化しており、見た目はただのスマホにしか見えない。
「ん?誰だ……え?」
端末を確認すると異様な文字が浮かび上がり、使ってもいないのにメッセージが開かれる。
「ハッキングを受けたか…誰だか知らんが、任務の邪魔をするなら容赦はない。が、確認はしておこう」
俺の端末はハッキングを受けづらい高セキュリティのはずなんだが、どうやって制御権を奪った?
内容は…。
ハッキングお嬢様:この魔法は…大尉?どこにいるんですか?早く会いたいです
俺にとって聞き覚えのある人物からのDM*だった。
「……まさかの亡命対象からのメッセージとはな」
*DM=ダイレクトメッセージ
異界の抹殺屋 ヒラーズ @daikaru
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