付録一

〈閑話〉第一章あとがき&第二章について


 こんにちは、羽鳥です。「竜世界クロニクル」の第一章(人の夢の章)が無事に完結しました。いつも読みにきてくださる皆さま、応援やコメントを残してくださる方、★やレビュー文を入れてくださった方、本当にありがとうございます。

 第一章完結といいましても、物語はまだまだ続きますので、引き続きセスや仲間たちの頑張りを応援していただけましたら嬉しいです。


 このあと、人物紹介と用語解説を挟んで、物語は第二章(夢の子の章)へ突入します。


 第一章では、物語のほとんどをセスの視点に寄った三人称でお送りしてきました。第二章ではもう少し視点を多元化し、主人公以外の視点にも寄せた書き方にシフトチェンジしようと考えております。パーティも分断されたことですし。

 物語の舞台はさらに広がって、デュークたち五人と三匹は大陸の南端、アルテーシアは魔王軍の新拠点、セスは大陸の北部某所から始まることになります。初期と比べて格段に機動力が高くなってはいますが、それでも一瞬でポンと合流できる距離ではありませんね。


 それぞれが、それぞれの場所で出会う人物や情報をも、楽しんでいただければと思っております。(登場が予想できそうなキャラもいますね。)


 引き続き、週末に二話更新のペースで行こうとは思っていますが、体調や仕事の関係で難しいこともあるかもしれません。

 その場合はお知らせを入れますので、よろしくお願いいたします。


 最後に、笑い事にしてはいけない魔王軍拠点崩落のあれこれを「走れメロス」のパロディにしてみた三百字程度の文章を、置いておきます。(この物語に明確な悪役やヤラレ役はおらず、最終的には主人公側も魔王軍側も、全員をあるべき場所へ導くつもりですので、ちょっとしたおふざけをお許しくださいませ。)

 幕間三の「光の魔将軍、激怒する」に関連したシーンとなっております。



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 ネプスジードは激怒した。必ず、かの我道邁進ゴーイングマイウェイの錬金術医師を懲らしめねばならぬと決意した。ネプスジードには魔法がわからぬ。ネプスジードは、光の魔将軍である。グリフォンを駆り、錫杖を掲げて軍を指揮してきた。ゆえに侵入者に対しては、人一倍に敏感であった。きょう深夜ネプスジードは居城より飛翔し、風を読み闇を払い、居城を脅かす侵入者どもを撃退するために打って出た。ネプスジードには親も、家族も無い。十七の、儚い主君に仕えるのみだ。


(中略)


 侵入者どもと打ち合ううちにネプスジードは、天空の様子を怪しく思った。鳴動している。もう既に夜も更けて、星が輝いているのは当たりまえだが、けれども、なんだか、侵入者どものせいばかりではなく、そら全体が、やけに騒がしい。豪胆なネプスジードも、だんだん不安になってきた。


(以上)



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 それでは、第二章でまたお会いいたしましょう!



 ―― 20.9/20 羽鳥さぁら

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