敏腕刑事コンビの私とアンリちゃんが凶悪化の一途をたどる難事件に挑む話
そんなある日、優秀すぎた
「二人で一つの事件にあたらせるより、それぞれが部下を率いて別の事件を担当した方が良いんじゃないかな?」
なんて言ってる。
「ねぇアンリちゃん、無理してない?
「いえ、大丈夫です。心配しないでください、先輩」
アンリちゃんはニコッと笑って言う。かわいい。
……でも絶対大丈夫じゃないよねコレ
・・・・・・・・・・・
数週間後、結局
「アンリちゃん、そろそろこの事件
「大丈夫ですよ先輩、先輩と私のコンビネーションは完璧ですから」
「さすがに買い被りだよ……ほどほどに頑張ろうね」
「はい!」
元気な返事によしよしと頭をなでる。クマがあってもアンリちゃんはかわいいね、全然わかってないっぽいけど。
・・・・・・・・・・・
案の定というか嫌な予感が的中したというか、『繭』による事件は大規模な破壊行為を伴うようになり今や国外にも飛び火し始めた。国家間緊張も高まって対応に必要な人員は増加の一途を辿り、当然
「で……次の事件は国家の威信をかけて結成した捜査チームのトップが殺害される……ってあたりなのかな。しかも内部に裏切り者がいた的な?」
アンリちゃんが何か言う。「どうして避けなかったんですか……」的なことを言ってるぽい。でもよく聞こえないや。結構痛いねこれ。
「いやー無理だよ今の……ここのとこ寝不足だったし……」
そんなに縋りついたら血で汚れちゃうよアンリちゃん。慰めてあげたいけど手に力が入らない。寒気と眠気が迫ってきて、視界がどんどん暗くなる。アンリちゃんはどうにも卑屈というか自己評価が低いというか、やっぱり
(ごめんねアンリちゃん、期待に応えられなくて)
こうして世界は滅びた。
マルチバース564愛カタストロフィ John・G・マッケローニ @John_G_macaroni
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