東京五輪が延期となった。そのマラソンの選手として出場予定だった主人公は、悔しかった。内定取り消しはなかったものの、主人公には重い病を抱える友人がいたからだ。
友人とは陸上部の頃からの親友同士。しかし、主人公よりも友人の方がタイムが早かった。もしも病さえなかったら、本当は、友人がマラソンの選手に選ばれて、金メダルを獲得していたはずだ。それなのに、友人より遅いタイムの主人公が走り、友人んは病の淵で応援なんて、皮肉にもほどがある。
そんな中、主人公はあることを思い立ち、友人にあるモノを贈る。
果たしてそれは……。
切なさと優しさに溢れた一作でした。
是非、御一読下さい。