10:皇女の神髄

「本当によかったんですか? 私まで紅蓮馬車に乗せてもらって」

「もー。ゼファーくんそれ言うの五度目だよ?」


 森の街マールウッドでの問題を解決したのち、ゼファーはアリステラの計らいにより、皇族専用馬車である紅蓮馬車に同乗することとなった。

 一般の駅馬車とは違って多人数が同乗しても窮屈にならないよう広くスペースがとられており、車内に拵えられた調度品や絵画などがその馬車の特別感を引き立てている。座席も硬さを感じぬ沈み込むような材質のもので、搭乗者の負担を抑えるように作られているのが、素人のゼファーにすら分かった。皇族専用馬車の名に恥じない高級馬車だ。

 だからこそ、自分が乗るのはどうなんだと思っていたゼファーなのだが。

 ここで再会したのも縁だから一緒に乗ろうよ、と力説するアリステラと、アリステラ様のおっしゃる通りです、と首肯するリタを前にしては、ゼファーは首を横に振ることはかなわなかったのである。


「それにしても、無事にマギウスまで行けそうで良かったぁ」

「ですね」


 アリステラに同意したのち、リタがゼファーに視線を向けた。すべてわかってますよ、と語る彼女の瞳に、ゼファーは両手を上げて降参の意を示す。

 後から聞いたところによれば、ゼファーが《飛行魔術》で空を飛んでいるさまを、リタはばっちり目撃していたらしい。しかしアリステラにはそれを見せなかったというのだから、まさにファインプレーである。


「マギウスまではもう半日くらいの距離でしょうね」


 窓の外を見ながらゼファーが零す。帝国がよく整備している街道は、駅馬車が二台すれ違ってもなお余裕があるだけの広さがある。路面の凹凸も少なく、馬車の乗り心地はすこぶる快適だ。ただ、街道の脇は平原になっていて、もう少し奥まったところには平原を住処とする魔物たちがいるのだろう。


 一行がマールウッドを発ってから二日目。いよいよ目的地マギウスが近づいてきたのである。


「そういえばゼファーくんはマギウスでどこに行く予定なの? もしかして魔術学院!?」

「え? あ、ああ……」


 目をきらきらさせながら食い気味に尋ねてくるアリステラ。ここで自分も魔術学院に向かうことを暴露していいのか迷うゼファーだったが、そんな彼の機先を制するようにリタが言葉を放った。


「ゼファーさんも魔術学院の入学試験を受ける予定です」

「おいリタ?」

「やっぱり! そうなんだ! うわー、もしわたしが合格できたら同級生なんだね!」


 勝手に答えたリタを咎めようとしたゼファー。しかし、アリステラがその手をとってぶんぶんと上下に振りながら笑顔で言うものだから、リタへ一言物申す気持ちが萎んでいってしまう。


「あれ……? でも、なんでリタがゼファーくんの予定を知ってるの?」

「侍女に不可能はないのです」


 無表情でピースサインを送るリタ。やっぱりつかみどころがない、とゼファーは己の認識が誤っていなかったことを知った。いや、あるいはマールウッドで見せた、リタの教えたがりな部分が前面に出てきたのだろうか。

 いずれにせよ、魔術学院へ向かうことはどこかのタイミングでアリステラに露見するのだから、ここで暴露されようがいいか、とゼファーは思い直す。


「……リタの言う通り、私も魔術学院の入学を希望しています。一緒のクラスになれるといいですね」

「わたしが合格できたらだけどね……うあー……」


 そう言って頭を抱えるアリステラ。その姿が滑稽で、ゼファーとリタは思わず吹き出してしまった。


「ひっどい! これでもわたしはすっごく悩んでるんだからね!」

「アリステラ様に悩みは似合いませんよ」

「ねえちょっとリタ? 言いすぎじゃなくって?」


 この性悪侍女~、とか言いながらリタに抱き着くアリステラと、彼女にされるがままにしているリタを見て、仲がいい主従だなあとしみじみ思うゼファーだった。


「……ん?」


 リタに抱き着いてから少しして。眉根を寄せたアリステラが急に侍女から離れた。ゼファーは少し物足りなそうな表情を見せたリタを目撃していたが、口をつぐんでアリステラに問うた。


「どうかしましたか、アリステラ様」

「殺気を感じた」


 殺気? と訝るゼファーを尻目に、表情からは普段の明るさを消して、鋭い目つきになったアリステラが左手の馬車の窓に顔を寄せた。

 ゼファーもリタとともにアリステラが見やる窓から外を見たが、特に何かがいるようには思えない。


「特に何も見えませんね」

「この分野にかけては、わたしの方が優れてるだろうからね」


 フッ、と笑ってみせたアリステラの態度からは、先ほど「入学試験どうしよう」と嘆いていた弱気がきれいさっぱり消え去っていた。その変貌ぶりにゼファーは目を丸くする。これが本当の剣と槍の皇女殿下なのか。


「リタ、このへんで殺気を飛ばしてくるような奴らといえば」

「魔物ならばプレーンウルフでしょうか。人間ならば駅馬車強盗でしょうね」

「駅馬車強盗か……そっちだな」


 駅馬車強盗は、その名の通り駅馬車に搭乗している客の金品を狙って攻撃を仕掛けてくる盗賊たちのことを言う。身ぐるみ剥がれるだけならまだましで、最悪命を取られることもざらなので、駅馬車に乗る帝国の民たちを震え上がらせていた。

 帝国騎士団や自警団が討伐に乗り出してはいるものの、強盗を画策するグループは複数あるようで、いまだに帝国内から駆逐するには至っていない。


 リタと意見を交わしたアリステラは、殺気を飛ばしてきた相手を駅馬車強盗と断定した。

 窓を開け、御者を務める騎士に「駅馬車強盗が来るから気を付けるように」と述べたアリステラは、リタとゼファーを振り向き獰猛な笑みを見せる。


「入学試験前に暴れられそうで最高」


 駅馬車強盗が襲来してくるかもしれないのに、そんな喜びを見せるのか。思わず固まったゼファーを横目に、皇女は二人に向けてぴしゃりと言い放った。


「リタもゼファーくんも、手出しはいらないよ」

「もとよりそんなつもりはございません」

「さすが」


 当然ですと言わんばかりのリタを誉め、アリステラは馬車の昇降用扉を開け放った。紅蓮馬車の壁に備え付けられていたひと振りの剣と短槍を手に取り、片手で窓のふちを掴んでひらりと馬車の屋根へと飛び乗る。その軽業にゼファーは目を瞠った。


「……」


 紅蓮馬車の紅い屋根へ着地したアリステラは、屋根に膝をつきながら馬車の左手をじっと見つめていた。丘になっている部分の陰から、馬に乗った荒くれ者たちが現れたのはその直後だ。


「駅馬車強盗が来ましたね」

「あれか……六人いるな」


 車内で同じく左手を見ていたリタとゼファーが、姿を現した強盗を見ながら会話を続ける。


「本当にアリステラ様を助けなくていいのか? 相手は六人だぞ」

「心配は無用ですよ、ゼファーさん。アリステラ様を斃したいなら五倍は……いいえ、十倍でも足りないかもしれませんね」

「おいおい……どんな化け物なんだ君の皇女様は」


 見ていればわかりますよ、と頬を緩めて、リタは再び窓の外を見た。


「えー……」


 一方、屋根の上のアリステラは駅馬車強盗が六人であるのを見、ちぇ、と軽く舌打ちをした。

 屋根の上で立ち上がり、徐々に近づいてくる駅馬車強盗たちを見据える。得物は斧が二人、剣が二人、残りの二人は弓だろうか。


「おい、見ろあれ」

「久々の獲物だ、腕が鳴るよなあおい!」

「紅蓮馬車ってことは皇族か? へッ、こりゃ儲けがすげえことになりそうだぜ」

「いやそれもそうだが、その上だよ。屋根の上……へへっ、バカが一人いらあ」


 アリステラが馬車の屋根に立っているのに気付いた盗賊たちが、一瞬困惑の表情を見せたのち、獲物を見つけた狩人の様に舌なめずりをした。風に乗って届いた台詞を耳にして、アリステラは顔を顰める。

 ――この状況で馬車の屋根に立つわたしをバカとしか見れないなんて、思考回路が終わってるよ……。

 これからの戦いが相当つまらないことになりそうだという予感が強まり、アリステラは大きくため息を吐いた。


 やがて、平原を駆けていた盗賊たちが紅蓮馬車と並走するように街道へ馬を乗り入れてくる。左に三人、右に三人。戦力を分散する盗賊たちを一瞥し、仁王立ちするアリステラは剣を腰に佩いて、短槍を右手に握った。


「駅馬車強盗たち。あなたたちも一応、本当に一応は帝国に住まう民だから聞くけど。これが紅蓮馬車と知って、狼藉を働こうとしているの?」

「あぁん? なんだぁ? ひょっとして命乞いか、お嬢ちゃん!?」

「ぎゃはは! 泣いて縋るなら命は取らないでやるぜぇ~!」

「まあ、死ぬよりつらい目にあってもらうかもしれねえけどな!」


 アリステラの美貌が視界に飛び込み、だらしなく頬を緩めた盗賊たちがアリステラに下卑た声を浴びせる。瞳を閉じてその言葉を聞いていたアリステラは再び嘆息して、

 

「下賤の者ども。妄想で盛り上がるのも良いけどさ、早く攻撃してくれないとわたし、あんたたちに手を出せないんだけど?」


 これでも臣民の守護者だからね、と鼻で笑うアリステラを見て、盗賊たちがいきり立つ。


「おいおいおいおい、嬢ちゃん、そいつはちょっと俺たちを舐めすぎじゃねえのか?」

「あははっ、やっぱ盗賊ってバカだわ。こんなこと言ってるうちに弓の一つも射掛けないから、あんたたちここで死ぬんだよ」


 さらに挑発を続けるアリステラに対し、いよいよ盗賊たちは鼻息を荒くした。そこまで言うんだったらもう手加減してやる必要もねえ。全員が全員、そんな思い違いをしながら得物に手をかける。


「野郎ども! この生意気な嬢ちゃんに地獄を見せてやれ!」

「おお!」


 盗賊たちが、リーダーらしき男の掛け声に合わせて気勢を上げた。おそらくはこの駅馬車強盗たちのまとめ役なのであろう。左手の組にいるバンダナ姿の男を目に焼き付けて、アリステラは短槍を強く握る。あいつは最後にしよう。


「ジェリー! 射掛けろ!」

「おうさ!」


 リーダーの声が響いて、右手から声がした。

 右手の弓兵が弓を引き絞り、矢を放ったのだ。矢が風を切って自分目がけ飛んでくるのに顔色一つ変えないアリステラは、背後に背を向けることなく、短槍で矢を払い落した。

 自らが放った矢を落とされたジェリーと呼ばれた盗賊が、驚愕の声を上げる。


「う、嘘だろ」

「ま、矢を射掛けても死ぬけどね。はい、ひとり」


 こんなことができるのか、とジェリーが口を開けた瞬間。振り向いたアリステラが右手を振るい、短槍を投擲した。神速で突き進むそれは、寸分の違いもなく驚愕に口を開けたジェリーの喉奥に深く突き刺さり、その命を刈り取る。ジェリーの躯が馬から滑り落ち、街道に叩きつけられた。


「じぇ、ジェリー!」

「よそ見はだめじゃないの? はい、ふたり」


 アリステラの短槍で絶命したジェリーに向けて声を上げ、アリステラから視線を離した盗賊。彼を目がけ、アリステラは馬車の屋根からその細身を躍らせた。空中で姿勢を崩すこともなく、アリステラは腰の剣を素早く抜き放ちその首を撥ねる。血しぶきが高く噴き出し、ころん、と首が転がって、首と胴体が永遠の別れを告げた。

 首をなくした胴体が馬からずり落ちると、もともとの予定通り、アリステラは主を失った馬に跨って剣を再び腰に佩いた。そして、鞍に備え付けられていた盗賊の斧を代わりに持つ。


「……あっ、ゼファーくん。どう、わたしも結構やるでしょ?」


 意識をいったん紅蓮馬車に向けたアリステラは、その車内から、驚愕の瞳でこちらを見つめるゼファーを見つけた。彼に向かって笑顔で左手を振り返し、アリステラはノールックで右手の手斧を投げる。

 綺麗に回転した斧が、意識を別のところに飛ばしたアリステラを狙うように剣を振りかぶっていた右手最後の盗賊の脳天に突き刺さった。自分の頭に突き刺さった斧を見つめるかの如く、目をぐるりと回したあと、盗賊が死ぬ。右手の盗賊は全滅した。


「さーん。意識切らしてるわけないじゃん」


 善良なる帝国臣民の命や財産を脅かす駅馬車強盗。アリステラは、そんな犯罪者たちをもとより生かして返すつもりはなかった。ただ、それにしたってお粗末すぎる。もう何度目かわからない嘆息を、景色から過ぎゆく盗賊の死体に投げかけた。

 馬の鞍の上に立ち、アリステラは並走する紅蓮馬車の屋根に再び飛び乗る。ジャンプしている最中に、再び驚いているゼファーの顔が目に入ってアリステラは思わず笑ってしまった。こんなの、朝飯前なんだから。


「……さーて、哀れで愚かな盗賊たち。右手の盗賊は全員殺したけど?」


 左手の盗賊たちを見下ろすと、盗賊たちはその顔に恐怖と怒りの入り混じった表情を浮かべた。数十秒で仲間の命を奪った眼前の憎き少女は、しかし返り血ひとつ浴びてやいない。いったいこの女は何なんだ、という恐怖の感情が先に立つらしい。


「まあ、腰を抜かしてあんたたちから来ないなら、わたしから行くけどね」


 得物を構えることすら失念してしまった盗賊たち。紅蓮馬車から一番近くを走るひとりに目星をつけて、アリステラは再び紅蓮馬車の屋根を飛び立った。宙で身をひねり、哀れな盗賊一人の頭部を目がけて鋭い蹴りを放つ。ごきり、と嫌な音が街道に響くのと同時、盗賊は死んだ。左手で盗賊の得物を奪ったあと、死体をさらに蹴り飛ばし、アリステラは宙で手綱を掴む。手綱を起点に再び身を翻し、アリステラは難なく馬に跨った。


「あくび出ちゃいそう。よっつ」

「て、てめえ……」


 指を折って「四つ」と示して見せると、バンダナの盗賊は冷や汗を流しながらもアリステラに確かな敵意を示して見せた。今更遅いんじゃない? と狩人が得物を追い込んだ時の笑みを浮かべ、先ほどの盗賊から命と共に奪った得物――弓矢を構える。

 鞍に備えられていた矢筒から二本の矢を取り、弓につがえ、放つ。アリステラが放った二本の矢は、一番最初の短槍よろしく、まったく違えることなく、こちらを見据えるバンダナでない盗賊の眼球に突き刺さった。矢のどちらか、あるいはどちらも、脳まで突き刺さったのだろう。矢で射られた盗賊は一度痙攣したのち、斃れた。


「うーん、わたしの矢は今日も冴えてる。これでいつつ。壊滅」

「て、て、めえ、この、クソアマ……」

「あんたさ、駅馬車強盗をどれだけ続けてたのか知らないけど。いつか死ぬ覚悟があって、善良な帝国臣民たちの命を奪ってたんでしょう?」


 弓矢を放り捨て、アリステラは恐怖に揺れるバンダナ盗賊の瞳を見つめる。


「まさかその覚悟もなしにやってきたわけじゃないよね?」

「う……」

「あーあ。覚悟がなかったタマか……」


 吐き捨てたアリステラの瞳はぞっとするほど冷たく、バンダナの男は自分の人生がここで終わることに何の疑いも持てなかった。気づけば、股が冷たい。いつの間にかこの少女を前に、仲間たちが簡単に殺されていく様を見るうちに、失禁していたようだ。


「う、あ……うわああああああ!」


 バンダナの男は、馬の首先をアリステラの方へ向け、一縷の望みにかけてアリステラへの吶喊を始めた。もはや紅蓮馬車はその眼中にない。その瞳にはアリステラへの恐れの色しかない。だが、それでも、こうして突き進むほか、この男に取れる術はなかったのだ。

 そして、そんな破れかぶれの攻撃などでアリステラが斃せようはずもなかった。


「むっつ。終わり」

「……が、っ」


 腰の剣を抜き放ち、突き出したアリステラ。その切っ先はバンダナ男の喉を突き刺し、貫通した。口から血の泡を零し、バンダナ男が血走った目でアリステラを見る。それでも最後の力を振り絞って剣を叩きつけようとするも、アリステラが喉から引き抜いた剣を一閃してその腕を斬り飛ばすと、いよいよバンダナの盗賊はできることが無くなって馬にその身を預けた。

 こひゅ、こひゅ、と、空気が抜けていく喉を抑えながら、男はアリステラを見つめる。


「……お。まえ…………、まえ、は」

「誇りも覚悟もないような輩に教える名前なんてないよ」


 最後の呼びかけすら無碍にされ、バンダナ男はそのまま息絶えた。

 死体を乗せたまま西へ駆けていく馬を少しの間見つめたあと、アリステラはふぅ、と馬上で伸びをする。

 

 アリステラは返り血の一つも、一太刀も浴びず、駅馬車強盗を全員屠って見せたのである。バンダナの盗賊とやりあっていたので、紅蓮馬車からは少し離されてしまったが。

 馬に鞭をくれ、やがて街道で停車している紅蓮馬車の元へたどり着いたアリステラは、リタの称賛とともに車内に迎えられた。


「お疲れさまでした、アリステラ様」

「あはは、まあ疲れてないけどさ」


 リタから水の入った革袋を渡されたアリステラが笑顔でそれを受け取った。

 戦闘中の鬼神のような姿と、リタとやり取りしているときの等身大の少女の姿。その二つのギャップに少しくらくらしながら、ゼファーもアリステラを労った。


「お疲れさまでした」

「いぇーい。まあ入学試験をちょっとだけ忘れられてよかったよ」


 こちらにピースサインを向けてくるアリステラに何を返そうか迷っているうちに、リタが言葉を続けた。


「マギウスへ到着したら二日は猶予があるんですから。みっちり勉強しますよ」

「勉強でどうにかなる試験じゃないじゃん!」


 叫ぶアリステラを見て顔には笑みを浮かべつつ、ゼファーは彼女の戦いぶりに思いを馳せた。

 初めて間近で見たが、あれが剣と槍の皇女の神髄なのか。およそ常人には辿り着けぬ、アリステラの武の才能を目撃し、ゼファーは車内でリタに訊いた言葉を脳裏で反芻した。


「アリステラ様はなまじ腕が立つので護衛と名の付くものが嫌いです」


 まったくリタの言うとおりだった。自分が護衛と知れた時、あの鬼神のような戦いぶりを自分に向けられたら間違いなく死ぬな、とゼファーは少し背筋を寒くする。


 魔術都市マギウスまでは、もう間もなくだ。

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