第557話 追加お願いできますでしょうか。


 俺は提案その2「魔法使いを雇用する」の方の懸念点を説明した。

 アイの反応はというと、


「同意します。コスト面、リスク面ともに課題が多くあります」

「だよな」

「塔の宿が魔法使い雇用募集をする、という話題性はあると考えますが」

「その呼び方定着してるよな……」


 ムラノヴォルタの裏の山に建ってる塔の宿、という方が正式名称より通りが良い。正式名称が浸透してなさすぎるのだ。従業員でもちゃんと覚えているか怪しい。ナターシャとかリュカとか。


 ちなみに正式名称はサナダホテルウェントリアである。俺の不在時に決定したものだが。


「いかがいたしますか?」

「エレベーターね……。とりあえず骸骨兵スケルトンウォリアーを増員して対応してみようか。事故のリスクを減らすために数は大目にして」

「承知しました」


 ということで骸骨兵の追加お願いできますでしょうか、ミラベルさん。


(こういう時だけ下手したてに出てきおってからに)


 よろしくおねがいします。


(まあやってやらんではないがな)

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