【長編】立派な魔王になる方法

 こちらの作品をお読み頂き、もしくは興味を持っていただき、ありがとうございました。


【あらすじ】


エルザ王国の王女―—ミディローズ。

“世界に失われつつある秩序を取り戻す“という四大精霊の予言と祝福を得、美しく成長したミディには、ある野望があった。


“私の夫は、魔王を倒した勇者様しかいない!!”


魔王に攫われた王女が勇者に救い出される恋愛小説に毒され、そんなことを夢見る日々。しかし平和の一言に尽きるこの時代、人間界を侵略する魔王も、それを倒す勇者もいない。


“向こうが動かないのなら、私から行けばいいのよ!”


突拍子もない事を考え、ミディは自らを攫わせる為に魔界に乗り込む。

そこに現れたのは、『魔王』を名乗る黒髪の少年だった。


ファンタジー いい人系魔王 横暴王女


https://kakuyomu.jp/works/1177354054890336285

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 カクヨムにて、初めて公開した長編。


 私を小説に戻らせてくれた、思い入れの強い作品です。

 

 小説をまた書きたい……。

 でも今さら新作を書く時間なんてない……。


 となってた時に知り合いの話を聞いて、


「別に新作書かなくても、過去作品をリハビリとしてアップすればいいんじゃね?」


と思い立ち、カクヨムに投稿し始めました。

(まあ正確には、短編を先に投稿してるんですが)


 そこから今の執筆ライフに至ります。




 元々、15年以上前に書いた作品でした。

 プロフィールにも書いているのですが、今は無き小説投稿サイト「デンパン」にて公開していました。


 なので、色々と古臭さも感じます(;´∀`)

 今人気のWeb小説を読むと、ノリが違うな……って(笑)


 未だに、当時完結させた際に書いたあとがきが残ってるんですが、ノリが若いっ‼

 もう、若すぎて辛いっ‼


 ってなります(笑)


 1年半かけて完結させてたみたいですねー。

 当時、そこそこ読んで貰えて(当社比)、設置した掲示板にコメントを残して貰えたり、おえびにファンアート(と今は言うんかな?)を貰ったりと、楽しんでました。


 と過去の事は置いといて。


 

 こうして投稿を始めると、当時、


「○○な展開にすればよかった」

「○○にする予定やったのに、できひんかった」


というのが思い出され、後半は大量に加筆修正をする事になりました。

 

 近況ノートにも書いてたりするのですが、


・バックがミディに惚れてて告白する

・死んだメディアとジェネラルが対峙して真相を知る

・その後の話、「花とお菓子と不審者と」「君が花開く場所」「未来の話をしよう」をかき上げる。


 この3点が15年前には達成出来なかったので、今回ちゃんと成仏させました(笑)


 やり残したことは、もうないと思います。

 なので、本当に意味で15年の歳月を経て完結です。


 たくさんの方に読んで頂けて、本当にありがとうございました!

 PV、♡、感想、どれもとても嬉しかったです( ;∀;)


 

 せっかくなので、内容に触れさせて貰いますねー。



【キャラ名】


 キャラクターや町の名前ですが、当時頑張って勉強していたMIDI検定2級の用語を使っています。


 試験が近くて、でも用語が覚えられなくて、


「それならキャラ名を用語にしたらいいぢゃない」


と謎の発想転換によって、名が決まりました。(近況ノートでも触れてます)


 不憫。


 ちなみに、エルザを筆頭に全くMIDI用語ではない町名もあるので、その辺の詰めが甘い過去の私です(笑)


・ミディ⇒MIDI

(電子楽器の演奏データを機器間で転送・共有するための共通規格)


・ジェネラル⇒General MIDI

(MIDIの統一規格)


・エクス⇒システムエクスクルーシブ(SysEx)

(MIDI機器の固有のデータのやりとりに使用できるシステムメッセージ)


・ユニ⇒ユニバーサルシステムエクスクルーシブ

(MIDI機器の固有のデータのやりとりに互換性を持たせたシステムメッセージ)


などなど。

 こんな感じで、名がつけられてます。

 まあ、MIDI用語じゃねえよって言うのもあるんやけど(;´∀`)



【内容】


 突然なんですが私、恋愛ものって得意ではないんっすよね。


 今でこそ恋愛ものを書きますし、読むのも大丈夫になりましたが、15年前はほんと恋愛ジャンルが苦手でした。(が、大体のファンタジー小説は恋愛がからむw)


 苦手というか……、決して嫌悪感とか、そんなんじゃないんです。ただ照れて恥ずかしかっただけ。

 恥ずかしすぎて、みてらんないよっ!(*ノωノ)となっちゃうんですよね(笑) 


 どのくらい苦手だったというと、操り人形化されたミディにメディアが触れるシーン(第99話 思案)に、


 読み返せないよっ!(;ノωノ)


となるくらい。


 なので、ジェネラルがミディが好きとかなんやら言わせている部分は、うっはぁぁぁぁっ‼ となりながら書いてた記憶があります(←書くなや)


 ミディに直接的な告白シーンがないのも、


「本人には、伝えねーよ? 好きなんて言葉、使わせねーよ⁉」


という強い信念が当時あったからです(笑)


 恋愛要素が多分に入っている部分は、ほぼ今回加筆されたものとなります。


 *

 

 この話は、まあ全て四大精霊たちの手のひらの上で皆踊ってたって感じになるんでしょうかね?


 こいつら、人間にも魔族にも興味はありません。

 ただ魔界とプロトコルが崩壊すると、自分たちの世界も崩壊し、自分たちも消えちゃうので、今回慌ててミディとジェネラルをくっつけるよう仕向けたのが真相です(笑)


 なので、ミディにはいやに協力的だったのです(魔界に行く・地図など)


 魔王との子は妊娠までに時間がかかるのですが、ミディがジェネラルと結婚してから早くに妊娠出来たのも、こいつらのせい。

 早く子どもを産まないと世界が持たなかったので、やむを得なく手を貸した感じです(笑)


 第二子が産めたのは、世界を救ったミディへの四大精霊からのお礼だったりします。


 裏設定だけが積もっていく( ;∀;)



 後、ミディローズ杯は、魔術師オーフェン無謀編をイメージして書いてます。

 なので人がよく吹っ飛ばされる話になりました(笑)

 

【キャラ】


 ミディとジェネラルについては、本編で書ききった感があるので、特に裏設定なんかはありません。


 ただ、物凄くふわっとした設定だなっていうのは、否めないです。


 ミディに関しては、自分を攫う為に魔王に暴れて貰う、と言いつつも、自国のピンチを見過ごせないという気持ちの矛盾があります。

 もっと自分勝手にすればいいところを、


「国の王女様が、自国の民を苦しめてまで、自分本位気に生きられるのか?」


という疑問の元、こんな感じになってしまいました。


 悪の魔王に育てると言いながら蓋を開けると、世直し(水戸黄門?)みたいになってしまったし(笑)


 ジェネラルもね。魔王なのに、弱いんっすよ。

 力あるのに、使わないんですよ(;´∀`) その辺もどうなん? って思うのですが。

 絶対メディアに襲われるシーンなんて、魔法で何とかなったんちゃうん? って作者すら思っちゃう。


 でもまあ、彼の優しい性格のせいと思って頂ければ(ぉ


 魔法世界の魔法と四大精霊の魔法の違いも、一応考えてはいました。


 料理で例えると、魔法世界の力は、大量の材料があって、料理人の腕次第で好きなものを好きなだけ作れるってイメージ。自由度高い。術者の腕次第で、色んな魔法を使える。


 四大精霊の魔法は、お店で料理を頼む感じ。一定のクオリティは保たれるけど、アレンジは出来ないので、使える魔法が決まっている。


 そんなふわっとした感じです(笑)


 アクノリッジとシンクの兄弟は、まあよくある話なのかな? って思います。

 ただ、アクノリッジのおバカver.は書いていて楽しかったです(笑)


 番外編でシンクがエルザ王になってるんですが、ミディのお母さん側がエルザ王家の血筋って事になります。ミディのお父さんは、エルザ王家の人じゃないんです。


 なのでシンクは養子になった後、エルザ王家の血筋からお嫁さんを貰った形になります。


 *


 このお話の中で、私が好きなのはユニとメディア。

 あれです。作者は主人公よりも脇役が好きっていう、あるあるです(笑)


 ユニには、書かなかった裏設定がまだまだあって(;´∀`)

 でもただでさえ番外編にもダントツ出演しているので、これ以上書いてもなーって事で割愛しました。


 ユニはドラゴン族ですが、魔界で最も醜悪で最も壮麗と呼ばれる虹竜。


 虹竜は、醜く腐りかけな酷い姿をしているんですが、その姿を見た者が彼女を受け入れる事が出来たら本来の虹色な美しい姿に戻る事ができ、さらに彼女を受け入れた者の願いを叶えるという、何か凄いドラゴン。

 なので、狙われることを防ぐために正体は隠されていました。


 魔法をかける時、瞳の色が虹色に光ってたのは、この設定のせいです。


 ドラゴン族の長の娘であり、元々ジェネラルの妻にさせるために送り込まれた感じです。が、当の本人はエクスに一目惚れして、そっちにいってしまうという(笑)

 エクスも何だかんだ押されて、付き合うことになる感じです。


 それに怒った族長が、エクスの前でユニを本来の醜いドラゴン姿にしてしまうのですが、エクスがそんな彼女を受け入れた為、美しい姿に戻る事が出来、さらに彼の願いが、ユニが通常のドラゴン族になる事だったので(虹竜だと色々と狙われるので)、普通のドラゴン族になれてエクスと結婚出来た、ってな壮大なドラマがありました(笑)


 後、彼女が腐りかけの姿になった時、落ちた血肉が大地を腐らせ汚染した為、魔界の城の庭一部が立ち入り禁止になっています。(大地は四大精霊の領域なので、ジェネラルが浄化する事が出来なかった)


 それに後悔しているユニは、草一本も生えなくなってしまったその土地に、頑張って種をまき続けているのですが、ミディがそれを知って四大精霊の力で土地を浄化し、ユニが撒いた種が一斉に成長して花開き、彼女も後悔から解放される、なんてことも考えてました(笑)


 これ、裏設定なんだぜ……?


 後、作品の再アップに際して考え直したのが、メディアの生い立ち。

 こいつの扱いが、難しかったです(;´∀`)


 元々、彼の生い立ちは考えてませんでした(笑)

 ただあれだけの事をしてて、


「家族とかに迷惑かかるんじゃね? 一族、処刑じゃね?」


と疑問に思ったんですよね。

 なので、家族とは縁を切ったという設定にしてます。


 後、ミディに執着した過程。15年前に書いた時は、


 ミディの事が好きになり、一度は婚約者候補として名も挙がったが、モジュール家によって潰され、恨む気持ちが執着となり、レージュ国の誘いにのった。


的な感じにしてました。

 ですが生い立ちを考え直した時に、


 好きなのに気持ちを偽り続けた結果、爆発しちゃった☆


という現在のように変更。


 ちなみに、年齢制限に触れるかなーと書かなかった、メディアがダークサイドに堕ちるきっかけは、


 薬で意識が朦朧とした中、連れていかれた先にいたミディ似の女性を欲望のまま犯し、拒絶された事で相手の女性を殺す、というのを何度も繰り返しさせられた。


という内容になります。

 

 やヴぁいね。


 個人的にはメディアのように、好きな人に振り向いてもらえず、最終的に暴走するってキャラはめっちゃ刺さります(笑)

 

 ただあのままミディと結婚してたら、四大精霊に殺されてたと思うので(四大精霊は世界の為に、ジェネラルとミディをくっつけるのに必死なので)、そう言う意味では絶対に想いが叶わない人でした。


 *


 番外編にも触れとこうかな?


『暴走と妄想の狭間で』


 腐女子ユニの話は、当時腐女子の友人から話を聞きながら書きました。

 あ、ちなみにぃー、私はー、腐ってないのでー。


 のちにこの話を読んだ友人から、「自分のキャラ、そうするか!」とめっちゃ笑って貰った&モジュール家兄弟BLを妄想するユニの絵を貰いました(笑)

 

 今は、腐女子キャラも多くいるので珍しくはないのですが。



『花とお菓子と不審者と』


 ジェネラルのお婆さん、スタイラスが出て来るお話。

 実はのちに書く『未来の話をしよう』で、ハルモニアの男装設定を書くために書いたお話になります。


 ジェネラルが子どもの姿をしている理由とかが分かるのですが、この辺りは後付けだったりするので、矛盾あるかも(;´∀`)


 スタイラスのような、二面性のある人好きです。

 


『君が花開く場所』


 アクノリッジが魔界に行く話は、書きたいなーって思ってました。

 

 書いていて天職とか、自分の適性とか、何だか自己啓発みないな内容になったなーって思います(笑)

 ただ、自分が好きな事が仕事って、本当にいいなぁ。



『繋がる影』


 何かこの話、3話目のアクセスが一番多いんっすよねー。

 タイトルがタイトルなので、告白とかチューとか期待されたたんかなーとか考えちゃいます(笑)


 すまん、繋がったのは手だ。



『未来の話をしよう』


 シンクがエルザ王になっていることを書きたかった作品。

 本編にはない恋愛要素が結構詰め込まれてます。


 Twitterで、「軽いコメディーをかければ」と言いつつ、何かコメディー感なくなっちった。でも前半のノリは好きですね。

 

 まあハルの正体は、出て来た瞬間にでも分かるくらいです(笑)

 レシオの記憶喪失は、ご都合主義な面もありますが、生暖かく見守って頂ければ。


 ちなみに、ティンバーのキャラが結構好きです(ぉ



『他投稿サイト様にアップしている後日談』


 R18作品。

 こいつを書いてしまったが為に、


「ああ私、そう言うジャンルもいけるのか……」


と調子づき生まれたのが、「目覚めたら~」になります(ぉ)


 ただ今読むと、文章が淡々としてんだよな……。

 はずかしぬっ。



 と、思い入れのある作品だったので、たくさん語っちゃいました。


 あとがきに5,600文字とかな!


 思いついた事を片っ端から書いていったので、まとまりがないし文章的にも終わってて、ほんとすみません(;´Д`)


 でも、こうしてたくさんの方に読んで頂けたことを、とても嬉しく思っています。

 今でもたまに、まとめ読みして下さっている方たちがいらっしゃるので、アクセス数を見て、(*´▽`*)となってます(笑)


 この作品を読んで下さった皆様、本当にありがとうございました!

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