【第１１章登場人物】

【地図】ヴァナヘイム国

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　エレン郊外にて睨（にら）み合う帝国・ヴァナヘイム両軍は、帝国暦３８３年８月２０日夜間、闇に紛れて行動します。

　「二方面同時殲滅（せんめつ）作戦」を献策したブランチ家の秀才・エンレーは、長兄とともに自身も別動隊を率いて、ヴァナヘイム軍本営を目指しました。

　しかし、彼が立案した一連の策は、敵司令官・アルベルト＝ミーミルに完全に読まれていたのです。

　長兄・アーダンと次兄・エンレーの２つの帝国軍別動隊は、ヴァ軍本営を挟撃していたはずが……完全に逆手に取られてしまいます。

　暗闇のため視界が利かなかったとはいえ、あろうことか、長兄と次兄で同士討ちを演じてしまったのです。

　暗夜、お互いに、相手こそヴァナヘイム軍だと思い込んでいた兄弟両軍は、甚大な被害を生じます。

　同士討ちを始めた、２０日２３時頃のイメージ図を掲載します。

　前回投稿させていただいた、帝国軍の目算と比較いただくと、同士討ちの事実に気が付いた、エンレーの驚愕ぶりがよりお分かりいただけるかもしれません……。

【作者からのお願い】

この先も「航跡」は続いていきます。

本編だとよく分からなかったけど、イメージ図で同士討ちの状況が何となく分かったという方、ぜひこちらからフォロー🔖や⭐️評価をお願いいたします

レイスたちの乗った船の推進力となりますので、何卒、よろしくお願い申し上げます🚢

【予　告】

次回、「夜襲 ③」お楽しみに。

ミーミル率いるヴァナヘイム軍が、一挙に畳みかけてきます！

夜の帳（とばり）の下りたヴァナヘイム軍本営では、帝国軍中央第３師団が遣わした別動隊が、同士討ちを演じていた。

「やめろ！味方同士だッ」

エンレーはたまらず、方々に叫んでいた。

しかし、発砲中止を命じようにも、優男の甲高い声など、闇夜の戦場では霧散してしまう。

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