第27話 『あとがき − 2』

 チェンソーマンに心を殺し続けられる男、悠です。第2章完結しました。ここまで読んでくださった方はありがとうございます。楽しめてくれたなら幸いです。


 さて、新しいヒロイン追加、ならびに伏線ばら撒き章でしたがいかがだったでしょうか。白雪ちゃんはお気に入りなんですよ。可愛くないですか?


 この章は『自分を救うのは他の誰でもない自分自身だ。選択肢を狭めるのはやめろ』みたいなテーマが込められたお話でした。余計なお世話ですね。ちょっと埋まってきます。



 埋まる前にちょっとだけお話ししましょう。今回の章でお話できなかった、本編内で出せそうにない設定のお話です。


 白雪の母について。彼女は当然雪女ですね。

 この世界の妖怪は、人々の認知を存在証明として生きています。つまりは誰もが知っている妖怪であればあるほど、この世界で強く在れる。そういう点ではかなり雪女は強く、人妖戦争時は優先して討伐されました。


 しかし彼女はそうはいきません。雪女は限りなく人に近い形状をしていた、というのが祓魔師たちの思考を鈍らせました。


 人は生命の危機にあれば、子孫を残そうとするもの。その点ではかなり雪女は重宝されました。


 毎日のように祓魔師たちにまわされる日々。その中で、白雪を身籠もります。

 父親は未だにこの世界に存在しているかもしれません。しかし、何処の誰かはわからない。


 そして白雪を出産し、育てていく中で。人の世で生活するならばお金が必要。なまじ半妖は人の血が混ざって居るばかりに、何か栄養を取らなければ死んでしまう可能性があるからです。外的要因で死ぬことはほとんどないのですが。

 その仕事の中にあまりよろしくない仕事などもあったかもしれません。

 ………………二人目の悠人が生まれる経緯は語るまでもないですね。


 基本、妖怪の身体は人間の血を持つ子供を産むようには出来ていない。人がゾウやライオンを産めないように。当然身体には馬鹿にならない負荷がかかり、神秘が薄れていく。


 その中で弱り切ってしまい、憔悴死……といった塩梅。澄人の母も同じです。世知辛い世の中や。


 ○人という名前がちょこちょこ居るのも、ここの設定に関わってきます。


 妖怪がヒトを産むときは、『人として健やかに、平和にいきて欲しい────』そんな意味を込めて、名前に『人』の字を込めるんです。女の子はそうはいきませんけど。


 今回はこの辺で失礼しましょうか。本当は来週あたりに完結させるはずだったんだけどな。おかしいな。


 またご縁があれば、第三章のあとがきでお会いしましょう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

祓魔師は人妖の間に揺れる @Haruka0417

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ